豊作 さんの感想・評価
2.3
物語 : 1.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
糞つまらん
原作は立ち読みの段階で余りの文章のテンポの悪さに妥協したクチです。
ただ原作は売れているらしいので、どんな内容なのか気になっており、アニメであれば文章を読む必要はないと思って見始めたのですが、二話以降見るのが苦痛でした。
(全話見ない事にはレビューが出来ないので、一応全部見ました)
キャラクターのデザインは凄くいいのですが、非常に重要なストーリー部分が全く持っておもしろくありません。
「萌えアニメにストーリーなんか求めるんじゃねえ!」と言われるかもしれませんが、それにしても酷いです。
随所随所にご都合主義が見え隠れして、流れに違和感を覚えるシーンも多々見受けられます。
『謎解き』という部分で言えば、自分は氷菓などが好きなのですが、あちらに関しては仮定した事が実は間違っていたり、新たに得た情報でその仮定を別の仮定に変えたりと、作品内で登場人物が真剣に考えて解決に向かっている印象を受けます。
しかし、本作品の謎解きにはそのようなシーンが一切ありません。まるでクリア済みのアドベンチャーゲームを再プレイしているかのごとく、あっさりと確信に迫ります。そして解決もゲームのリセットボタンを押すかのごとくあっさりです。
原作未読なので、アニメ版は遠回りしたりするシーンがごっそり削られたのかもしれませんが、それにしても味気ないです。
さらに言うと、主人公が自分には全く合いませんでした。一話時点ではそこまで気にならなかったのですが、エミが登場して、肩車しながら学校を回っているシーンで、激しく既視感を覚えました。
これ――バカテスの『明久』と『葉月』じゃね? と。
そうなってくるともう印象は覆せません。
主人公が劣化版の明久にしか見えてこないのです。
明久についてはバカではありますが、根底にはやさしさがあります。
しかし、本作品の主人公に関してはやさしさというよりは、単純に優柔不断なだけ。
女の子との関係をヘラヘラフラフラ死んだクラゲのように行き来しているだけです。
原作のうたい文句に『優しいコミュニケーション』と書かれていますが、ただ単に『幸福の王子』をモチーフとしたお手軽な自己犠牲愛で、薄いストーリーにお涙頂戴成分を加えたとしか思えません。
割とアニメは二、三度繰り返し見る自分ですが、本作品は一度見れば十分でした。