りゃむ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
必要悪としての主人公
本音を隠して建前で他人とうまくやっていく。これは素晴らしいスキルですし、平和的で友好的です。
そういった平和的、友好的というものにある種のアンチテーゼを投げかけている。
そして誰もが感じたことのある人間関係における矛盾を痛快に皮肉るからこそこの作品は人気が出たんじゃないかと思います。
簡単に言えば道徳の教科書の逆読みとでもいいましょうか・・・
その中できれいごとを言わない、嫌われ役を敢えて演ずることで自分の信念を貫く。
痛快でかっこいいですよね。
完全にダークヒーロー、必要悪です。
しかしながらこの作品別のキャラ視点から描いていたのならおそらくは比企谷はただの悪役にしかならなかったんじゃないかと思います。
実際葉山グループや相模グループ視点の方にも共感する点は多々あるわけで・・・
“己の珠に非ざることを惧れるが故に、敢て刻苦して磨こうともせず・・・”
個人的な感想としては、ちょっと意味合いは違いますが、山月記を思い出しました。
誰しもが特別でありたいと願いながら、裏腹に少数派、孤独にはいたくないという矛盾を抱えている。みたいな点が想起させたのかなと・・・w
さてアニメとしてですが、随所にあるちょっと卑屈な会話劇が結構笑えていい感じでした。
キャラデザや作画にはそこまでこだわるほうではないので気にはなりませんでしたが、最終回の神出鬼没リボンはちょっと・・・w円盤では修正はいるでしょうね。
そして音楽としては、個人的には今季ナンバー1のOPだったユキトキ、かなりいい曲なんでお勧めです。
ラノベ原作ラブコメとしてはちょっと異質な主人公ではありましたが、結局女の子にモテちゃうあたりやはりラノベラブコメだなぁという気もしますが・・・w
東山奈央さん、魔王さま!と今作ダブル正ヒロイン?お疲れ様でした。
余談
比企谷と降谷千紘の見た目が被るのは俺だけだろうか・・・w