「革命機ヴァルヴレイヴ(TVアニメ動画)」

総合得点
75.0
感想・評価
1356
棚に入れた
6954
ランキング
850
★★★★☆ 3.6 (1356)
物語
3.3
作画
3.8
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.4

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ネタバレ

Kiraz さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:今観てる

ネタアニメと評判のアニメ…その実、計算尽くなのではないだろうか…

2013年春季、最も話題を集めたアニメ でいいのかな?(適当)

序盤からあまりの超展開と奇々怪々なキャラの行動に、多数の視聴者が「ネタアニメ」と評したアニメです

説明もされず唐突に進んでいく展開や不可解なキャラの行動の数々にわたしもはじめて見た時は理解が追いつかずに失笑をやむを得ませんでしたね

その時の感想は「やべーわこのアニメ、狂ってる」ってなぐあいですね


しかしこのアニメ、回を重ねる毎になんとなーくですが制作陣の意図の読めてきまして、8話9話10話となる頃にはピーンッときました(10話って終盤じゃないか)

すごいアニメです

実は結構計算されてるんじゃないんですかねコレ
よくはわかんないけど
注意するポイントは「後出しの間接的な説明」
超展開や突飛な行動ばかりなのに状況毎に説明されないんですよね、このアニメ
しかし、後回し的に後の展開や描写で間接的に説明されてるんです、倒置法みたいに
そしてその間接的な説明を読み取って行かないといけないです


例えば一番わかり易い所で言うと
{netabare}
4話のショーコが唐突に服を脱ぎだすシーン
見てて(;・∀・)ハッ?ってなりましたね
ショーコが証拠(ショーコ)を見せるってこと?ギャグなの?なんて初見思ってしまいました
しかし
次の回の5話で会長が七海先生の胸元に動揺する描写があるんです
ここで会長が女性にあまり免疫がないこと、会長の弱点を描写しているんじゃないでしょうか
そうなるとショーコの行動が会長の弱点を突いた強行だったと間接的に説明されてるんです
{/netabare}

他には
{netabare}
4話ラストの「モジュール切り離し」
これも見てて(;・∀・)ハッ?ってなりましたね
独立国っていうのも要因にはあるけどそれはとりあえず置いといて
モジュールの切り離しは大丈夫なのか?リヴァイアスみたいに漂流する話なのかと初見思いました
が、違いましたね、5話は呑気にやってるし、不安の色が見えないのはなぜ?漂流してるんじゃないの?という疑問がわたしの中で浮上しました
6話、モーゼことフィガロ議員と七海先生が話してるシーンで
モーゼが「それじゃ、月で」と通信を切るんです
ここでただ漂流してるのではなく目的地の月に向かってるというのが説明されたんですね
ほんとに後出しで説明しますねこのアニメw
不安の色がなかったのも目的地が明確に決まっていたからなんでしょうね

なぜ月に向かっているのか?それもまた後々の展開で明かされるんでしょうねきっと


そしてまたショーコの話に戻る
やっぱり結構な奇行を繰り広げるんで着目しないとね

5話、暗い表情になったと思ったら、いきなりジングル・ベルを歌い出すショーコ
ショーコにはなんらかの影があることがわかりましたが、直後に( ゚Д゚)ハァ?ってなりました
でたマジキチwてね
8話、アイナちゃんの死を知り、アキラの前で泣き出して「ごめん…泣かないって決めてたのに…」と呟くショーコ
ココ鋭い人は、ついさっきの出来事なのに"いつ"決めたんだ?っていう疑問が浮かぶんですよね(わたしはもちろん初見で気づいたよ(棒))
10話、実はショーコの父親が行方不明にだったことが明かされる
(; ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ;)唐突だね新事実だよ

でもここでやっと全てが繋がり、説明されたんですよね
ショーコは父親の行方不明の事実を知った時から
辛いことがあっても泣かないことを決めていたんでしょうね(劇中の裏で)
そして5話の暗い表情とジングル・ベルは泣くのを堪えての精一杯の空元気だったわけですね、滑っちゃったけど

そして
これまでのショーコの奇妙な行動は実は空元気によるものだったとなると
ショーコの不可解な行動にも頷ける点も増えるわけです
カップ麺ラリアットもハルトの前だから気づかれないように余計空元気出しちゃったのかな?なんてね
{/netabare}

まさに全体を通してみないと分からない構成
悪く言うなら不親切、邪道に近い

{netabare}
本来なら3,4話辺りに
父親の行方不明を知る→泣かないと決める
というシーンを入れて
5話で泣くのを堪えての空元気にジングル・ベル
と描写して進めていくところなんでしょうけど

あえてそうせず
ストーリーが進んでいく中に自然と描写していくことで
描写されない作中の裏シーンを視聴者に連想させてるんですね
こうゆうの"行間を読ませる"って言うんですかね、わかんないけど
{/netabare}

最小限に情報を伏せて進展させることで謎を増やしつつストーリで徐々に明かす
詰め込み過ぎなこのアニメを分割2クールで収めるための巧妙なトリックとでも言いますか
計算ずくの無駄を排した構成っていうんでしょうかねコレ
なかなか憎い

そんな風に「後出しの間接的な説明」を理解すると唐突な展開も、後々の描写できっと説明されるんだろうなとすんなり受け入れるようになるんですね(やばい毒されてるっぽい)

そして基本的に後出しの間接的な説明だからか、ある程度見た後で最初から見直すと
初見じゃ見えなかったキャラの行動原理等が薄っすらと見えてきたりして新鮮な感じで見ることが出来るんですよね

心底いやらしい構成のアニメです
わたしは十分楽しめてるのでいいんでうけど

投稿 : 2013/06/27
閲覧 : 197
サンキュー:

5

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