こたろう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
人によっては過去をフラッシュバックさせる羞恥アニメ
第2期です。
決して大事件にはならないオタクの日常。
普通の身の丈以上のドラマはありません。それがこの作品の味。
モメ事はあっても、それを含めてオタク達の”日常”と思えるんですよね。もちろん、一般人から見れば奇異な生態なわけですが^^
喧嘩するにしても、告白するにしても、宴会するにしても・・・
なんというか終始地味なイラッとする行動です。アニメや漫画の事以外にはからきし積極性がなく自信がない。
身の程を知っているのでしょうが、物語のキャラクターとしては全く爽やかさと華がありません。
愛の告白するにも目を背けたまま。
居酒屋でもフィギュア出して自慢。
空気読めなくてサムい方向にハイテンション。
他力本願な人脈しか自慢する事がなく、どこへ行っても鼻つまみ者。
人並みに性欲はあっても、一生童貞だと自覚してるし、
卒業&就職に夢もってるわけでもなく、なんとなく生きてる。
ほんと、嫌な方向にリアルな人間が表現されてます。
それが本作の特徴であり、ドラマなのですが。
これをフィクションとして素直に楽しめないのは、やっぱり近親憎悪なんでしょうかねぇ^^;
基本的には描くのはオタクの日常、というのは1期から一環しています。
ただ、この2期では幾分とクローズアップされる点に変化がみられます。
その1、非オタクの春日部さんの出番の減少。
1期は様々なオタクの行動原理に一般人の春日部さんがツッコミまくるのが基本路線でしたが、もう1年も付き合ってきて免疫ができてきる彼女はそういう事はしません。
相変わらず染まったり迎合したりは決してしませんが。
オタクどもが一番欲っする「一般人の友人(女)」という、女神のような位置で彼らを陰ながらに牽引する役割。
オトコマエならぬ、オンナマエです^^
その2、主人公のキャラ立ち。
一期では空気のような存在だった主人公も活躍します。しかしまぁ、彼の最大の特徴が「普通」「いいやつ」。
オタクの嫌な部分を余すことなく描いている本作ならではの事ですが、アクの強い他の連中との相対比較によって、このヘタレで事なかれ主義な標準型のオタクが良く見えるというマジックが働いています(^。^;)
常識をわきまえた凡人。見栄えも行動もサブキャラの彼が、何故か主人公で居られる不思議。
その3、女子の出番大幅アップ。
キッツイ男キャラが前にでなくなった分、オタク女子達がその生態を曝すわけですが、やっぱり女の子。恋バナも当然あります。
不器用で全然ドラマチックじゃないモタモタした恋愛劇がまた、他の作品にはない味わい。
物語として、どーよ?と思わなくはないですが、この作品に限ってはそれでいいと納得してしまいます。
ぬるくて無理していない。
総括すると、そんな青春物語です。青春と呼ぶにはあまりにダサくて平凡ですが、それが現実、それでいい。
ほんと等身大すぎて色々と恥ずかしくなる、オタクにとっては共感度が並外れて高い作品です。
ぐはぁ、もう勘弁してください (≧Д≦)