こたろう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
大きな期待 < 割とフツーな現実
番組の冒頭に「角川文庫65年記念作品」と表示されてます。
小説原作。制作は作画職人会社のP.A.Works、キャラデザイン岸田メル。
なかなか豪華な布陣での制作で視聴前から期待が高かったです。
もう一つ冒頭で、この作品タイトルについて表示されています。
レッド・データ・ブックをもじっての命名だそうで。
絶滅危惧種な女の子。 ゆえにレッド・データ・ガール。世界遺産クラスの特殊な能力を秘めているのが本作の主人公となります。
作品カラーとしては和風テイストなファンタジーもの。
バトルもありという事で、作画職人の本領発揮かとも思いましたが、実際は期待した程でもなかった印象です。(期待しただけにハードルが上がってるのかもしれませんが)
風景や細かいギミックには相変わらずの卒ない品質をみせていますが、P.A.Worksならそれぐらいできて当たり前になってます。
内容が内容だけに、霊的なものの表現やバトルに注目がいくのは仕方ないのですが、その部分のストーリーが思ったより地味で、作画の良さを堪能する機会そのものが少なかったです。
お話の流れはファンタジーや霊能バトルが中心。学園ラブロマンスも少々。
面白くないとは言いませんが、全体を通して平坦で盛り上がりに随分欠いた、なんとも微妙な内容でした。
サブキャラの設定や能力、立ち位置など、興味深い伏線は沢山バラまくんですが、それが全然活かされない。いろいろ含みを持たせておきながら、結末が拍子抜けなぐらい予想どおりにしかならなくって失笑しました。
次回に繋ぐ引きの演出などは、それなりに期待感を持たせるようになっていましたが、いざ次回になってみると含みを持たせた以上の展開にもならず。
設定が壮大な割りには説明も描写も全然足りていないので、視聴する側がこの世界に入り込めないのが致命的です。
ゴタクが多い割に行動力がないキャラにもイマイチ魅力を感じません。
主人公の喜怒哀楽の表情が豊かでビジュアルとしては可愛かったんですが、作画の力に頼りすぎです。
もうちょっと恋愛要素を濃くしたら、全然印象が違ったと思うのですが。
総括すると、全体を通して薄味な仕上がり。
鳴り物入りで期待が高かっただけに、もうちょっと何かあっても良かったと思う作品した。
作画がイイ、キャラデザが好み。
それだけじゃもう物足りません。贅沢ですかね?^^;
大体「○○記念」なんて銘打った作品って、一部だけが傑出してて総合的にはアレな結果に終わる事が多いのですが・・・