Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

あんこう音頭にパンツァー・フォーっ＾＾；

この世界は大きく2つの面白い設定がなされています。
一つは、この世界の学校は学園艦といって、町全体が洋上に浮かんでいる事･･･もう一つは、この世界では戦車を使った「戦車道」が華道や茶道と並ぶ伝統的な文化で、大和撫子の嗜みとして位置付けられている事です。そして、この物語は戦車道に邁進し「戦車道全国高校生大会」を目指す女子生徒達の物語です。

この作品の主人公は、県立大洗女子学園に転校してきた「西住 みほ」。転校先にこの学校を選んだのは、とある理由でトラウマになった戦車道から離れるためでした。ところが、文科省からの要請で必修選択科目に戦車道が復活する事になってしまうのです。そして、紆余曲折あるのですが主人公は再度戦車に乗る決意を固め、大洗女子学園は戦車道全国高校生大会にエントリーする事になり･･･物語が動き出します。

私は、正直戦車にはかなり疎いのですが、戦車の事が分からなくても十分に楽しめる作品だと思います。それは、戦車での戦いが物凄く熱い戦いだから･･･という事と、乗り手の気持ちがしっかり前面に押し出されているからです^^;

大洗女子学園は戦車道を復活させたばかり･･･ようやく乗れる状態になった戦車が5台･･･そして戦車の取り扱いに関しては主人公以外はみんな初心者･･･これでもかっ、と言わんばかりの不利な条件が重なっています。それでも、みんなは主人公を司令塔に一生懸命頑張ります･･･でも、特に最初は気持ちと技術に乖離が大きく上手くなんていきません･･･でも、試合を重ねる毎に着実に個々人が成長しつつ、組織としての結束の高まりが手に取るように感じられるのですが･･･それがとても気持ちの良い作品だと思いました^^;

戦車は一人では動かせません。3〜5名の搭乗員がそれぞれ役目を分担しています。なので、搭乗員の気持ちがバラバラだと戦車を上手く動かすことができません。そして、例え戦車を上手に動かしてもチームとしてバラバラだったら試合には勝てません。それら全てがちゃんと機能して始めて作戦が遂行できる･･･当たり前の事ですが、難しい事だと思います。
「試合だから勝ちたい･･･」とか「自分が一番槍を･･･」という気持ちだけじゃなく、お互いを思い助け合い･･･そして絶対に諦めないこと･･･そこまで徹底すると、その先に見えていたものが掴めるかもしれない･･･
大会を描いた作品だけあって、こういう辺りの心理描写はとても秀逸だと思いました。

それと、私は戦車に乗ったことはないのですが、この作品の戦車の躍動感は抜群です。こんなにも早く･･･激しく動くことができるとは知りませんでした^^;この戦車の躍動感と登場人物の熱い思い･･･思わず身を乗り出しながら視聴していました^^;

そして、あんこう音頭･･･これには笑わせて貰いました^^;
まさか、ここまで弾けた踊りだったとは･･･^^

私は総じて相当楽しみながら視聴できた作品でした。機会を作ってまた視聴したいと思います♪