るぅるぅ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
スクランブル交差点の恋が終わり始まる。
1期「ef-a tale of memories」の続編。
1期と2期あわせて収束する1つの恋物語。
ストーリー展開は、前作と同じく同時進行で描かれる2つの恋模様に加え、2つの音羽街を織り混ぜ過去と現在の時間軸を繋ぐトリックアート的な要素と遊び心ある作品。
シャフト演出はトコトンやれば良いと半ば割り切りストーリーを楽しみました。それでもストーリー展開に併せたOPアニメーションは卓越している。
1期同様にタイトル頭文字を繋げると ef になる。
ef について{netabare}
1期では、euphoric field 作中の言葉を拝借すると、幸せな場所。千尋達それぞれの心を繋ぐ拠り所を見つけた全体を示したefになっている。
2期では、1~6話の頭文字を繋げると、erutuf 後ろから読むと future となる。
7~12話の頭文字を繋げると、future となる。
意味は共に未来。だが、1~6話は未来ではなく逆文字で意味も逆に解釈すると絶望になる。
2期は火村と優子の為に描かれたエピソードが主軸となっている為、火村の心情・立ち位置を表現したのではないかと想う。
6話では優子が養子となってからの悲痛な過去・火村に対する復讐で火村は後悔・憤りしかない叫びで幕を閉じる。 7話以降は火村と優子が歩み寄り周りの絆によって辛い現在から新たな未来へ動き出す。
12話ラスト ebullient future が挿入歌となっている。 火村と優子が生き別れによって巡り会った彼女彼等の好きになる覚悟を背負った辛いことも受け入れた先にある幸せが続くようにと願い託したのではないか。作中を引用すると「光ある明日へとーー」と繋がる。{/netabare}
1期とは趣向を変え死と愛憎を使いキャラを掘り下げ、先が読める展開もあるが強い想いが無ければ何も始まらない。
人の心は深く表層の言葉だけでは謀れず裏を見抜くことよりも内に秘めた本質を紐解ければ誰もが幸せになれるのだろう。
至極当然ではあるが恋として消化した作品は、あなたの心を掻き立てるかもしれない。