gkc さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
腸、飛び出ます。甘味一切無し。真剣の世界。
狂気・執念・残酷・病的・変質的・奇怪・無慈悲、という世界です。
見る側の事や、周りの事などあまり気にしていない、一方的に作者好みで終始描かれている、エゴイズムの強い作品です。
武に生きる武士の世界、生きるか死ぬか、勝つか負けるか。
真剣世界が雑味無くギリギリの線で写実的に表現されています。
ですが、武士の技やその技による切り口等は、創造的なので、「漫画」ではあるのですが、漫画であるからこそ、より過激に表現され、エンターテイメントとして相乗効果を生んでいます。
「シグルイ」って言いますが、「死狂い」という事だと思います。
1話~最終話さらに1話、1話の最初から最後まで「緊張感」しかありません。
本当に、息がつまります。
「なごむ」シーンは一度もないです。
「生死」「真剣世界」等の要素だけでこのお話は構成されていますので、作品に「色」のようなものは無いと感じます。
ですが、先程も申しましたが、エンターテイメント、娯楽に
しっかりと仕上がっています。
ただ、おじいさん、おばあさんがよく好むとされる時代物では無いです。
ハードコアそのものです。
元々こちらの作者はそう言った、表現しづらい事や敬遠されがちな内容の表現に才能がある方だと思います。
この方の他の作品なども見ましたがこの方の好みはすごく解りやすく、武士道とか三島由紀夫なんかを読みました。的な感じです。そのものです。
こちらの作品にも、差別的要素などはありませんが、生まれながら手の指が6本ある人物や戦闘によって盲目、隻腕になってしまう登場人物たちが中心になります。
ですが、現在よりも過酷な時代であったでしょうし、ましてや「真剣の世界」においてはこんな事故も多々あったのかなと、それらの登場人物のハンデ等、克服する精神力、
だからこそ健常者では到達できない尋常でない領域にまで
達する事ができるのかと、そう感じました。
復讐劇です。
是非見てください。
原作は「無明逆流れ」
小説です。