「ソードアート・オンライン(TVアニメ動画)」

総合得点
90.4
感想・評価
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ランキング
55
ネタバレ

ぽこやん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

バトル系アニメの最高峰、恋愛とのバランスが絶妙!

タイトル通りのジャンルアニメになります、原作未読。
ですが原作未読でも充分楽しめますね、これはアニメを見る上で重要かと思います。
原作を知らないと意味がわからない・・・という作品は、バトル系アニメには多いからです。

ちなみに原作は、2013年6月現在で770万部発行されているようです。
アニメと同じく、人気・評価ともに高い作品ですね。

簡単にあらすじを紹介。

「これはゲームであっても、遊びではない」

面白いキャッチフレーズです、普通はゲーム=遊びであって、あくまで娯楽という概念が強いのですが、アニメの中ではこれが全否定されます。

主人公とヒロインの恋愛表現に関してもいうことはありません、世界観を崩すことなく・・・というより、感情の上にストーリーが構築されています。

それではレビューに移ります。

{netabare}物語はとある企業が仮想空間への接続機器である「ナーヴギア」を開発したことから始まります。
そのシステムを初めて搭載したゲームが、タイトルでもあるソードアートオンライン(以下SAO)です。

このナーヴギアは、世界で初めて「仮想空間への完全なるダイブを実現」させます。
つまり、ゲームのプレイヤー自身が、例えば現在のソーシャルゲームやMMOなどではなく、その仮想世界の中に完全同化するわけですね。

初期発売のSAOユーザーは一万人。
しかしSAOの世界にダイブした、少年キリトこと桐ヶ谷和人およびユーザーは、ゲームマスター(ゲーム開発者)から恐ろしい託宣を受けます。

「これはゲームであっても、遊びではない」

のキャッチフレーズの意味もその託宣に含まれます。

1、SAOの世界から自分の意志で抜け出す(ログアウト)ことはできない。
2、唯一の脱出方法は、SAOの舞台世界・浮遊城アインクラッドの最上100層のボスを攻略すること。
3、SAO世界内で死亡した場合、現実世界にも直結し、同じく死を迎えることとなる。

これがSAO内の大きな3つのルールです。

アニメ初期ではストーリー進行速度が早く、多々急展開があり、ちょっと付いていけない・・・と思う場面も多いですね。
SAOの世界観を表現する為にしょうがなかったのかも知れませんが、結構な人数のキャラが死んで行きます。

ゲーム開始から一ヶ月で2000人が死亡、ゲーム攻略は困難を極めながら、2年の月日が流れて行きます。

主人公の桐ヶ谷 和人(きりがや かずと)と、ヒロインの結城 明日奈(ゆうき あすな)は、物語の早い段階で出会うのですが、一度別離し再び出会うまで、結構時間がかかりますね。

ゲーム内で主人公はキリト、ヒロインはアスナ、まぁよくあるHN(ハンドルネーム)というやつです。

再び二人が出会う頃、双方の立場は大きく変化しています。

キリトは一人でゲームを攻略して行くソロプレイヤーですが、ほぼ主人公最強ですw
そしてアスナは、実力も最強のギルド《血盟騎士団》の副団長となっています。

攻略以外の全てを不要な物と断じ、ひたすら最前線を戦い続ける・・・といった意味では、立場は違えど、二人の行動は同じですね。

元々は人と関わることを避けていたアスナが何故ギルドの一員になったのか、これは序盤にキリトとアスナが離れた時の、キリトからの言葉が大きかったのでしょう。

再び出会った二人はいつしか行動を共にし、そこに恋愛感情が生まれ、SAO内で生活を営むようになります。
物語中盤ではゲームを攻略することと、二人の恋愛模様、このバランスが絶妙に描かれています。

そんな中、キリトにはひとつの疑問が生まれ、大きくなって行きます。

「この世界を作ったGMの目的はなんなのか」

物語序盤でも描かれますが、中盤にさしかかった辺りからこの疑問は次第に大きくなって行きます。

物語の中でキリトは、結盟騎士団の団長である茅場 晶彦(かやば あきひこ、HNヒースクリフ)との一騎打ちを迎える場面があります。
キリトはバトル後半を優位に進めるのですが、最後の一撃の場面で「違和感」を感じた瞬間、結果敗北します。
この敗北の原因は、ヒースクリフの正体への布石となります。

そして75層のボスを攻略した時、ヒースクリフの正体を見破ります。
自分の立場の置き換えた時、GMがSAOの外部から自分たちを監視しているとは思えない、ユーザーの生き様を本当に見たいのなら、近くの立場で行動し、監視するはず。
キリトはそう考えていたようです。

そして一騎打ちの際に感じた違和感。
最後の一撃の場面で、ヒースクリフの動きが「速すぎた」。
つまりこれはゲーム内で自分たちが発揮できる攻撃速度を、あり得ない速度で回避した・・・ということです。

これはGM=ゲーム開発者のプログラム変更でしかあり得ないとの判断からの結論ですね。

ここでヒースクリフからの提案がキリトに向けられます。
「今ここで自分を倒すことができれば、ユーザー全員を解放する」
キリトはこの提案を受け入れ、最終的にヒースクリフを打ち倒します、ゲームクリアとなるわけです。

ここでハッピーエンドで終わらないのが、この作品の醍醐味。

SAOクリアから二ヶ月後、キリトは現実世界への帰還を果たします。
ですが、SAOで心を通わせたアスナの意識は戻らない。
それ以外にも、約300人のユーザーの意識が戻っていない。
その理由、真相とは・・・?

病院のベッドで眠り続けるアスナ、なにもすることができないキリトに、SAOの流れを組むゲーム、アルヴヘイム・オンライン(ALO)の中で、アスナらしき人物を目撃したとの情報を得ます。

そしてアスナを救うべく、キリトは再び仮想世界の中へ・・・

2クールの中でふたつの仮想世界の話が交差します。
そしてアルヴヘルム編の中で重要になってくるのが、キリトの妹である、桐ヶ谷 直葉(きりがや すぐは・HNリーファ)の存在。

ゲーム内ではお互いの現実世界のことは知ることは少なく、最初リーファはキリトが兄だと知らず、恋に落ちます。
このあたりのリーファの葛藤も見所ですね。

最終局面はどうなるのか。
SAOが開発中止となり、なぜアルヴヘルムが登場したのか。
世界を揺るがしたナーヴギアシステムの行方は。
キリトはアスナを救い出すことができるのか。

後半も見所は満載ですね。
{/netabare}

ともあれ、ただのバトルアニメという枠では収まりませんね。
様々な人間模様、仮想世界と現実世界の交差、MMOなどではよくあるゲーム内での恋、そしてその恋が現実になった時どうなるのか・・・。

バトルアクションという演出では、他の作品に比べ、迫力に欠ける面もありますが、このアニメの人気の理由は、バトル以外の構成が引き立っており、様々な観点から楽しむことができるというところでしょうか。

色んなものが詰め込まれていますが、どの構成に関しても、それがストーリー上で死んでいる・・・といった印象は、ほぼありませんでしたね。

ジャンルには好みがあると思いますが、様々な人が楽しめる内容になっていると思います。

それではお楽しみ下さい!またどこかで♪

投稿 : 2013/06/19
閲覧 : 282
サンキュー:

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