ぽこやん さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
設定は面白いけど、キャラの心象表現がちょっと・・・
レビュー、点数ともに人気の高い作品。
最初見た時は、第一話が、ん?って感じだったので、もう一度鑑賞しました。
結論を先にいうと、
1クールとしてはいいアニメ、でも表現の仕方が・・・
と、まだまだ歴史に残る作品にできたのでは?と思いましたね。
ですがこれは自分目線なので、世間的に「良作」といわれるのは間違いありません。
見て損はないと思いますが、いわゆる「泣きアニメ」というくくりで見ると、意見が分かれそうです。
{netabare}話のおおまかな流れとしては、昔死んだはずの仲良しだった女の子(めんま)が突然主人公(じんたん)の前に現れる。
その子は主人公にしか見ることができなくて、他の仲良しだった4人には見ることができない。
つまり仲良しだった6人のお話。
この6人の幼なじみは、超平和バスターズという名前のグループ名をつけて、秘密基地に集まり、いつでも一緒だった。
でもある日、6人の中の1人、めんまの突然の死をきっかけに距離・溝が生まれ、みんなバラバラになって行く。
そして時は流れ、それぞれの道を歩む中、死んだはずのめんまがじんたんの前に成長した姿で現れ、バラバラだった6人が再び・・・
まぁこんな感じです。
全話通しての感想として、各個人が死んだめんまに対して抱いていた感情、これが物語の要になります。
愛情、尊敬、憧れ、嫉妬、妬み、色んな感情が6人から見て取れますね。
そう考えると、泣きアニメというよりは、ヒューマンドラマ・・・というほうが正しいかも知れません。
最初主人公じんたん以外の5人は、
「めんまがいる、めんまが見える」
ということに対して否定的です。
もちろん死んだ人間が俺には見える!といったって、そう考えるのは当然です。
しかし物語が進むにつれ、そこに本当にめんまがいる・・・という事実を認識して行きます。
最終的に話の核になってくるのは、
「どうして死んだはずのめんまが、また6人の前に現れたのか」
という点に移って行きます。
もちろんめんまは、自分から死を望んだわけではありません。
他の5人も、それを望んでいたわけではありません。
なぜめんまがみんなの前にまた現れたのか。
「めんまがみんなに本当に伝えたかったこと」
「みんながめんまに本当に伝えたかったこと」
そしてめんまが生きている時にした、
「大事な人との、大事な約束」
最終的にはそこに辿り着きます。
具体的に内容を書かないのは、実際アニメを見て、みなさんがそれを判断して欲しい・・・と、思ったからです。
ラストのまとめ方は賛否両論だと思いますが、自分としては、
演出が子供っぽすぎる。
といったところでしょうか。
ストーリー、ここにはいうことはあまりありません。
このアニメで一番の問題だったのは、
「キャラの感情表現を、絵として表現しすぎた」
ということです。
自分が凄く共感を持てたのは、声優陣の表現の豊かさ、そこから伝わってくる感情、思い。
しかしキャラ描写により、逆にそれが潰されてしまっている感じがあります。
感動という文字が切り離せないアニメですが、キャラ描写の中で、キャラを泣かせすぎなんですね。
視聴者を感動させるために登場キャラが泣くシーンはもちろん必要だと思います。
ただこのアニメは、それが極端過ぎたのではないでしょうか。
キャラ描写で表現しなくていいものを余計に強調しすぎて、声優さんたちの素晴らしい表現がそれに潰されている・・・と感じました。
最終話は特にそれが感じられて、逆に感情移入できませんでした、泣ける・・・というところまで行かなかったですね。
声優さんの演技と、キャラ描写バランス、これがもっと絡みあていれば、自分の中では評価が全然違ったと思います。{/netabare}
まぁ感動することには間違いないので、あとは見る方によっての判断ですかね。
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」
下らない英語を並べるより、このアニメを表現した凄くいいタイトルだと思います。
あ、そうそう。
このアニメの主題歌、ガリレオガリレイさんの「青い栞」は、自分の中で神曲だと思います。
単純にいい曲というだけでなく、このアニメにこれ以上にふさわしいOPはないと思いますよ。
それでは長くなりましたが、こんな感じで!