三崎鳴 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 2.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
万人向けの傑作だけど・・
細田守監督初の長編アニメーション作品。「時をかける少女」のスタッフによる製作。キャッチコピーは『つながりこそが、ボクらの武器。』。あらすじは以下の通り(wikipediaより引用)。
世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。ユーザーはパソコン、携帯電話、テレビなどから自分のアバターを使い、ショッピングやゲームだけでなく、現実の納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる。OZの管理権限や個人情報などは、世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた。ある日、高校2年生の小磯健二は、憧れの先輩篠原夏希から一緒に夏希の実家に行くという「バイト」に誘われる。実家には夏希の曽祖母陣内栄の90歳の誕生日を祝うために、26人の親族が一堂に集まり、健二はひょんなことから栄のために「夏希の婚約者のふり」をすることになった。
その夜、健二の携帯電話に「数字の羅列」が書かれた謎のメールが送られてくる――
社会システムが完全に電子の手に委ねられた世界での家族の絆の再認識がテーマ。ただアクションシーンの派手な演出やありきたりなオチに持っていかれた感が否めなく、結局最後には「アクションが格好良かった」「設定だけは良い」等と少し外れた感想を持たれかねない。しかしながら率直な感想はまさにその通りでありドラマ性は希薄なものと目に映る。
着想は良かったがそこにつけこむだけの構成力が足りなかった、というのが総合的な感想だ。ただし老若男女を問わず薦められる万人向けの作品である点は高く評価したい。
第13回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞や日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞,第41回星雲賞メディア部門他数々の受賞暦を持つ。