ともか さんの感想・評価
4.2
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
子供と大人が共に成長する姿を描いた良作。
漫画原作(未読)、 1クール(全11話)、 放送時期2011年夏。
最初にひとこと。
作中の最序盤では、長めの尺を割いて物語のあらすじを懇切丁寧に説明しています。
観始めたら、どうか1話だけで切らずに視聴を続けてほしいと思います。
未婚で、育児の経験もない独身男性・ダイキチ。
父を失った上に母は姿を消してしまった幼女・リン。
リンを押し付け合う親戚たちの態度に腹を立てたダイキチがリンを引き取り、
育児することを決意して始まる、2人がお互いに成長していく姿を描いた作品。
ちなみにこの2人は、30歳の甥と、6歳くらいの伯母さんという関係。
「子供から学ぶこと」がひとつのテーマとして、とてもよく描かれていた気がする。
パッケージのイラストも、2人がともに支え合っているという意味で
この作品の内容を象徴しているように思える。
私はこの類の作品には普段なら見向きもしないが、
設定が面白そうで評判も良いので試しに観たところ、嬉しいことに当たりだった。
変わっているのは年齢の逆転している甥・伯母だけで、
それ以外の点においてはリアリティがかなり強い。
普通ならば重い話になってしまいそうな内容を、
ほっこり、温かい雰囲気で とても観やすく仕上げてくれた制作者に感服。
物語も とても分かりやすくて私でも1回観ただけで十分に理解できた。
私が作品に対して求める項目のひとつ「後味の良さ」も◎。
さらに、幼い頃を懐かしむこともできると思う。
視聴者の年齢や環境によっても、様々な考え方が出てきそう。
キャラは、リンの仕草・言動などが年齢以上にしっかり者だったり、
またある時は年相応だったりして、とてもかわいい。
それに対するダイキチのリアクションも見ていて面白かった。
リンの前での、ダイキチの口の悪さだけは少しツッコミを入れたくなったが、
それで育児経験のない普通のおじさんであることを強調していたのかもしれない。
作画は、パッケージイラストのイメージどおりと考えてよさそう。
絵は淡い色使いで、派手な演出も一切なく、目に優しい。
声優は特に期待していなかったが、良い意味で予想を裏切ってくれた。
大人・子供、どちら側の役の人も違和感なく演じきっていて素晴らしい。
音楽については特筆する点がない。個人的にはOP・EDともに映像が良かった。
全11話で雰囲気も良いので、比較的サクッと観られると思います。
人による部分はありそうですが、多くの方は楽しみながら観られそうな気がします。
未試聴の方は、時間が空いたときにでも、
騙されたと思って視聴してみてはいかがでしょうか。