. さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
とても勇気をいただける作品でございます。
2011年1月~4月の放送作品ですが、ワタクシは視聴が終わった今でも、未だに熱が冷めることがございません。個人的に2011年のNo1作品は(早くも)この作品、又は「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のいずれかだと思っております。但し、現時点ではワクワク感、純粋な面白さと言う意味ではこちらの作品の方が評価は上でございます。
”魔法少女”と言うタイトル、ひだまりスケッチの”蒼樹うめ”様によるキャラクター原案と言う事で、お子様向けほのぼのストーリーを想像される事かと思われます。ですが、実際は全く異なる内容となっております。逆にお子様にはお観せにならない方がよろしい程に、ドラマチックで過激な内容かと・・・。
制作者様は余程のこと、視聴者のみなさんを驚かせたいのでございましょう。タイトル、キャラクタと実際のお話との”ギャップ”を楽しんでいただこうと言う意図かと解釈いたしました。その意図は徹底的で、2話までは恐らく最初にもたれた印象通りの魔法少女ストーリー進行となっております。ところがお話は3話から様変わりいたします。突然の展開に驚きつつ、3話が終わる頃にはきっと本作品の魅力にとりつかれてしまう事でしょう。そして”蒼樹うめ”様の独特なキャラクタにも、いつしか違和感をお感じにならなくなる事かと・・・。
ストーリは大変しっかりと練られており、ワタクシは時を忘れて作品に没頭させていただきました。大変悲しく泣ける場面、そして深く考えさせる場面も有り、大人が楽しむ極上の伽話であると感じました。視聴当初はOPで書かれる内容に違和感を持っておりましたが、視聴後に”なる程と思わせる”作り。なかなかに洒落てございます。音楽も大変好ましく感じました。OP曲、ED曲も素敵でございますが、バトルシーンでの挿入曲等も手抜かり無く、ワタクシの評価は☆5つでございます。
最終話は大変考えさせられる終わり方。主人公のまどか様の行動には激しく心打たれました。そして、決して後味の悪い鬱展開とはせず、最後に希望を持てる終わり方であった事、とても素晴らしいと感じました。
本作品は大変メッセージ性のある作品かと存じます。
作品を通して、夢や希望を持つ事の大切さ、そしてそれを応援する為のメッセージが強く込められております。
主人公のまどか様はご自分の行動を通して伝えます。
「夢や希望を持つ事は悪い事なんかじゃ無い、貴方の行動は決して無駄なんかじゃ無い。苦しい時は私が全て受け止めてあげる・・・。だから・・・勇気を持って!」
純粋に作品を観て楽しまれるのは勿論、勇気や行動する為の後押しが必要な方、どうぞ本作品をご覧になり、ご自分の勇気の糧とされてはいかがでございましょうか。