メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ぜひ「百鬼夜行抄」と対比してほしい。逆張りの面白さがこの作品の味わいなのであると勝手に思っています。
酷評と受け取られかねないものの、違う作品のことを絡めて書いてみる。
本作「夏目友人帳」。夏目貴志が見えてしまう人間でないものをどちらかというと「ともだち」のように描いているという点で画期的な作品かもしれない。たしかに彼らは危険な存在だからだ。
一方で、あやかしたちが其相応に悩みを抱え、等し並に課題の解決を図ろうとする。それに対応する主人公の行動はとても紳士なものだ。条件をつけるわけでもなく、課題を解決してあげた上で、〝名〟を返していく。ここにこの作品の長所と短所が併存しているとわたしは思ったのだ。
だた、わたしが気にいって、参までみたわけは、ストーリーテリングが興味深いという点だった。ひとことでいえば、面白いのだ。それ以上を止めてしまったのは、パターン化してしまっている気がしているからでもある。
よい作品とは思いつつどうも既視感が強かった。よくよく考え方みると、大好きなコミックである「百鬼夜行抄」との類似のようなものが感じられたらしい。1995年から連載が開始された今市子原作のそれは激しくわたしの相性にあっている。
話はもどって:
どこか似ている。祖父を祖母に置き換え、祖父の思いが孫に守護者を与える、その守護者である青嵐 (あおあらし)は龍の姿している(にゃんこ先生もそんな気がする)がこれらがどうも似ている造形の気配がする。どちらかが先かはいうまでもないだろう。
この程度の類似は特に問題になるわけではないし展開も違うし、あやかしに対する意識構造もかなり異なる。前者「百鬼夜行抄」はかなりまっとうな民俗学や文化人類学などをできる限り踏襲しようとしており、わりと真摯な作りだから、わたしにはとても合致している。それもあっていまも読み続けている。
今後どうなるのだろう。それは皆さんのreviewを拝見しながら考えることにしたい。長大なシリーズゆえに切るポイントが見えないのです。現在は保留仲です。