スパ砲 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
歴史的名作。時が経てばかならずそうなる
嘘を描いていない。
ロボットや魔法も、
並行世界やループ世界も出てこない。
ひとりの男に何人も女の子が群がるような「嘘」もない。
男の子が2人と、女の子が3人だけだ。
絵空事じゃないんだよ。
(登場人物の眼も、心なしか小さい)
セリフや効果音を入れるタイミングが、ほかのアニメとは一線を画している。
ほかのアニメならとにかく説明台詞の応酬で攻めるところを、このアニメはセリフひとことで澄ましている。
本来そういう描写は不親切だけど、自分にとってはこういう音の置き方のほうが違和感がない。むしろ自然だと思う。
北陸地方の描写は当然リアルだ。
厳しい冬をいかに乗り越えるかって話が多いロシア文学がずっと好きだったからか、冬から雪解け、そして春に至るこのアニメの物語構成はとてもフィットした。
ロシアと北陸地方、俺が生まれ育った山陰地方は、気候的に似ている気がする。
とにかく第10話を観てほしい。
クライマックスで衝撃が走るだろう。
このアニメの第10話は、アニメの旧来の価値観を覆したといっても過言ではないと思う。
作画にしても、演出にしても。
俺にとっては、人生で2番目に好きなアニメ。
1番目はカレイドスター。これは譲れないけれど。
深夜アニメに失望しかかっていたあのころ。
人生も投げかけていたあのころ。
比呂美が、乃絵が、眞一郎が、俺に救いをくれたんだ。
あの花や花いろやとらドラで、岡田麿里を知った人に是非。