たつじん さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
守ってあげたい~あなたを苦しめるすべてのことから~
ずいぶん昔にドラマや映画化された作品の劇場版アニメ化ということで楽しみにしていた作品です。
当時、実写映画化のヒロインは薬師丸ひろ子さんだったような・・・
レビュータイトルはその映画の主題歌だった松任谷由実さんのナンバーです。
個人的にこのタイトルは女性が愛する人を守ってあげたいと思う「母性本能」を歌っているのでとても好きな曲です。
幼なじみをあるときから恋愛対象として意識し始めたり、ちょっと謎めいた転校生に一目ぼれしてみたりする思春期の淡い恋愛感情をうまく表現していました。
特に女性目線から観た繊細な「乙女心」の部分がとても共感できるのではないでしょうか。
嫌味のないキャラデザインと躍動感溢れる動きは、とても生き生きとして描かれています。
それに特徴的だったのは、まるでカメラのファインダー越しに撮影しているかのように思わせる光の輪郭や屈折が随所に散りばめられています。
それは湘南の風景と相まって美しい風景写真を見ているように感じさせました。
ストーリーはメールやチャットを通さないと相手に気持ちを伝えることができず、また携帯電話の通信網で繋がっていることでしか自分の存在を確認できない・・・裏を返せば繋がっていないと不安になる現代社会に一石を投じる内容になっていましたが、ちょっと伝わり方が希薄だった感は否めません。
どちらかと言うと恋物語が中心になっていたからでしょうか?
ちょっとばかり???の場面もあったりするので、見る側の想像力が必要な作品かもしれませんね。
何度も観返すと理解が深まり面白さが増すのかもしれません。
公開前に話題となった渡辺麻友さんのCVも素人らしからぬ、いい演技をしていました。
ただ、一ついただけなかったのは彼女が歌うEDがあまりに古めかしい曲調だったのが残念でなりません。
曲調がまさに「懐かしの歌謡曲」って感じでオールディーズすぎますw
むしろsupercellの曲の方がエンドロールにマッチしていたんじゃないかなぁ~
でも総じて劇場版作品だけあってしっかりと作りこまれていて、一見の価値はある作品だと思いますよ。