Mir先生 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
終わりのある良作
私は原作を知っていた。
だいぶ昔、2004年だか05年に、そのタイトルに引かれて購入したことがある。
現在では直木賞作家の桜庭一樹さんだけど、当時はまだ無名だった気がする。
表紙のイラストもまた印象的で、本当に一部の人が好むだろうライトノベルだった。
それがアニメ化したと知ったときは驚いた。
しかも、今更? って感じはあったが、アニメを見終わってみて、
これは完結してないといけない作品だったと納得している。
前半、1クール目はライトなミステリーものだ。
つまり比較的誰でも楽しめるだろうアニメになっている。
だが後半2クール目に差し掛かって、物語は急転する。
それは前半が持っていた「学園もの」という印象はなく、まるで毛色の違うモノになっている。
ヴィクトリカのこと、母のこと、そして世界のこと。
久城とヴィクトリカは離れ離れになり……この焦れったさといったらない。
だけど安心して欲しい。きっちりハッピーエンドになっている。
多くの人にハッピーエンドを望まれ、期待通りそれを提供するという大団円。
これをクオリティを落とさずに描ききったアニメ関係者は素晴らしい。
あまり書いている人はいないみたいだが、
最近のアニメでは少なくなった「オチがある」アニメになっている。
一見して評価は低めだが、見る価値は充分にあると思う。