こたろう さんの感想・評価

4.2
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態：観終わった

オリキャラが大活躍でぇす

ラノベ原作。基本は学園コメディ。
天下の京都アニメーションが手がけた１クール作品です。
作品タイトルどうり、中二病患者のイタい奇行を面白おかしく描きつつ、騒ぎをおこしながら恋愛に発展していくというもの。
基本は原作どうりですが、オリジナルのキャラや設定が結構ありアニメ版の独自色が強いそうです。


さすが京都アニメーションのクォリティ。 作画については言うことございません。
（妄想の中の）アクションシーンもさることながら、人間の細かい動きを緻密に描かせたら右に出るもののない品質。
特に本作、恋を扱うだけにキャラの表情やはにかんだ気持ちを表現するのが重要。台詞やナレーションではなく、絵によってソレを視聴者に感じさせて理解させる芸当は、作画職人の製作会社の凄みを感じます。

内容はコメディ７割、シリアス３割といったところ。
現役中二病と元中二病達が、様々な騒動を起こすなかで、惚れた腫れたに繋がっていくのが学園ものらしいコメディ部分。
軽妙でテンポよく、キャラ同士の掛け合いやボケ＆ツッコミ、そしてリアクション芸で笑いをバランスよく着実にとっています。
シリアスパートでは中二病に至った経緯と心の傷を描いています。
ストーリーそのものとしては、それほど物珍しくもないですが、中二病を物語の中心に据えることによって、なんとなく新しさを感じさせる創り。
恋愛ものとしての紆余曲折はタンパクなので、恋バナを期待してみると肩透かしを食らうかもしれません。
どちらかといえば、中二病の恋人との絆を深めていく部分で感動を誘う物語となっています。
ちょっと無理矢理感があって、正直あんまり感動はしませんでしたが＾＾；


こういう作品なので、キャラには癖があり個性的。
ラブコメのキャラとして軽快にボケをかましながら、所々で可愛いところは失わないヒロイン。
「ほぅ」 とか 「カッコいい。」 とか、
リアクションがやたら愛らしい。イタいですが、保護欲をそそるキャラになっています（＾-＾）
サブキャラも良くできていて、物語の進展に無駄なく絡んできて重要な役割。
アニメのオリジナルキャラ（くみん＆凸守）がいい仕事をしています。両人ともボケ役ですが、この２人がコメディを大きく強化してくれています。特に凸守のキャラ立ちは言うことなし。 ヒロインの弟子という設定ですが、弟子というよりお笑いの相方ですねｗ
主人公も魅力的。
コードギアスの声優さんであるのが作品テーマの中二病にピッタリｗ
いいキャスティングするなぁ。


総じて、よく出来た作品でした。
シリアスパートに批判が多い意見もありますが、全体的にメリハリのついた構成になっていて、テーマ性を持たせる意味でも必要だったかと。
恋愛部分がちょっと物足りない気もしますが、ラブコメディとしては秀作。

京アニらしい丁寧さ活きている作品だと思いますので、オススメです。