「機動戦士ガンダムSEED DESTINY[シードデスティニー](TVアニメ動画)」

総合得点
75.3
感想・評価
1318
棚に入れた
6579
ランキング
818
★★★★☆ 3.7 (1318)
物語
3.4
作画
3.7
声優
3.9
音楽
4.0
キャラ
3.6

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ネタバレ

おかき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 2.0 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

最高級の素材を生かせず、調理に大失敗した作品

前作で出した答えに問い掛ける形で始まる物語。
本物と偽者などの様々な対比は興味深いし、序盤はとても面白いです。

最初から最後までリアルタイムで視聴した初めてのガンダムだったこともあり、
毎週楽しみにしてました。新キャラと旧キャラの絡みや活躍も期待してたし。

大好きなんですよ。なのに、大嫌いなんです。
毎週が楽しみだったはずなのに、最終的には180度反転した評価になってます。

SEEDシリーズでお馴染みの回想シーンが多くて長いとか、
そういったことは大した問題じゃないんです。


キラによるハッピーエンドじゃなく、シンによるバッドエンドを観たかったのが本音。
(シリーズ通しての主人公はキラに返しても問題ない)


というのはさておき、

中盤まで期待した内容だったのに対して、そこからの脚本や演出がかなりひどい有り様でした。
それまでの伏線を台無しにしてしまった28話が分岐点になってると思う。

盛り上げるために敢えて溜め込んでるものだと思っていたので、悔しい想いでいっぱいです。
素直に伏線回収するだけでもかなり面白い内容になったはずなので。


その28話に限って言えば3点。これってかなり大きいです。

アスランの言葉を全く聞いていなかったキラ。あの台詞には驚愕しました。
(モビルスーツに乗らず、一人の人間として訴えてたら見方はだいぶ変わってたと思います)

ババ一尉にも悟られ、多くの犠牲を目の当たりにして、
ようやくアスランの言葉にも気付いてくれるものだと思ってました。
(カガリはここでオーブへ帰り、政治に真正面から参加するべきだった)

かなり良いオジサンキャラになりそうだったトダカ一佐も最期の一言で台無しに。
(現状のアークエンジェルを支持するのは危険すぎる)

トダカに関しては、百歩譲っても「カガリ様の下へ(オーブへ連れ戻す)」とするべきだった。
※前作のナタルさんと似ている様で全然違っている



言動が滅茶苦茶なのにアークエンジェルこそが正しく、
それに関わる全ての者を正義として扱っていく様子は正直観ていて気持ち悪かった。

だからと言って完璧な言動を求めてるわけじゃなく、
間違いながらも成長していくドラマが観たかったんです。

逆にシンやミネルバ、ZAFT側を観てると安心できました。
そんなZAFT側の描写も少なくなり、最終的にほとんどのキャラクターが崩壊してました。


前作ではそれぞれにちゃんとした役割があって、
カズイやアズラエルさえ魅力的だったのに、今回は生かされてません。

例えばユウナみたいなキャラは上辺だけ見られていて損な役回りだけど、
敏腕政治家としても物語は成立していたし、あんな風に描かなければ人気が出ていた気もします。

以前とは逆の選択をしただけであって、国のことも考えていたわけだし。
こういうキャラって不憫でなりません。こういうのに限って嫌われるんだろうけど…。


生死に関わることからいろいろとありすぎて書き切れません。
書きたいエピソードのために、これまで積み重ねてきたキャラクター像を犠牲にした感じ。

それでもキャラクターに罪は無く、製作スタッフからも不満が出ていたくらいなので被害者ですね。

再編集した最終話やスペシャルエディションでの追加映像は改悪でしかなかったし、
シン役を演じた鈴村さんが不憫でなりませんでした。

良かったとことと言えば、ルナマリア役を演じた坂本さんとの結婚くらいでしょうか…。


シンとステラ、シンとレイの関係はかなり好きだったし、アスランとの関係も良かったです。
問題にあげた28話だってワクワクしたし、シンvsキラの戦闘はドキドキしました。

水葬シーンなんか文句ない出来で、今でも泣いてしまいます。




これに関しては一日中語っても足りないくらいで、
どんどん長くなってしまうので、この辺にしておきます。

リメイクを希望したい№1の作品です。



作画関連について。

全編通して作画の安定感で見てみると、前作(の1、2クール)よりは安定してるけど、
自己トレースによるバンクが非常に多いので、MSの個性も戦闘の緊迫感も失われていたり。
(演出としてのバンクは賛成派)

前作はオマージュで許されてた範囲も、今作はいろいろ陳腐になってたり。

ガンダムの醍醐味の一つは最終戦のぶつかり合いだけど、ワクワク感もなくてひどかった。



総集編について。

20話はシン視点、29話はデュランダル視点、47話はミーア視点の総集編。
新規カットや心理描写もあるので、観る価値あり。

41話の総集編はアスランとキラ視点だけど、新規カットが(たぶん)ありません。
これまでに伝わってることなので、飛ばしちゃってもいいかな。もしくは初見だけ。

投稿 : 2011/12/24
閲覧 : 287
サンキュー:

10

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