Lovin さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
見た感じ
■概要
DVDで視聴。原作ライトノベルは未読。妹を守り続ける話。
現代でいうところの中世ヨーロッパくらいの文明の世界で長閑な田園の風景から始まり、直ぐに農民相手の長閑な戦いが幕を開け、波乱万丈の運命的な冒険に旅立つ・・・
本作品は2クール24話で構成されている。
詳細は知らないが、初回限定版にフィギュアが同梱されたらしくなかなかDVDを手に入れられなかったが、DVD-BOXが販売されていたので予約して手に入れた作品だ。
■主な登場人物
主人公
軽い縦ロールで料理が劇的に下手な15歳の少女。
兄
少しおっさん臭いが家事全般をこなせる主人公の兄。
姉
センスが微妙で天然の手加減が出来ない主人公の姉。
■感想
視聴前の期待度は3段階で★★と普通。オークションでフィギュアのやり取りを見て人気があるのかな?とは思っていた。作品ではなくフィギュアの人気だったのかな?
移動手段として馬車が利用されていたり、水車が普通に使われていたり、水源として井戸が至るところにあったり、全体的に中世ヨーロッパ風の文化で長閑な雰囲気が漂っている。そんな中、様々な出会いを繰り返しながら続ける旅がメインで描かれている。
長閑な雰囲気を漂わせつつも、旅には常に主人公が背負う大きな運命が付きまとっているが、兄妹はいつでも明るくあり続け、そして懸命に生きようとし続ける。妹の不味い飯は嫌だと兄が料理したり、綺麗にならないと文句を言いながら兄が選択したり、険悪な雰囲気の時には姉がそれを和らげたり。
序盤は出会いと別れを繰り返し、中盤はそれまでとは趣の違う日常、終盤は主人公の運命に抗う姿を中心に展開する。常に描かれるわけではないが、日常回にはちょっとした笑えるポイントがあり、見ているこちらの緊張感をやわらげてくれる。
それと対比して戦闘シーンはシリアスで、主な登場人物に記載していないキャラの重い選択などもしっかりと描かれている。騎士道、友人、仕事、宗教、飼い猫、娘、反抗、運命・・・大小の差はあるにせよ主人公に関わりを持つ人間達の立場に応じた選択が、主人公の運命にも少なからず関わってくることになる。
OPの歌は奥井雅美さんが担当、日の出と共に出発する姿を背景に合った良い曲だと思う。EDは上野洋子さんと伊藤真澄さんが担当で、空、雲、海といった自然を背景に流れる二人の声が非常に合っていてこれも印象深かった。
非常に名残惜しいが、物語が完結してしまったので是非続編など制作しないでこのまま収束させて欲しいと思った、私の中では良い形で完結した作品だった。
■作品の傾向
冒険ものは多いジャンルかと思ったが、思い浮かぶのは意外に少ない。難しい伏線は少ないと思うので幅広い層の方に楽しんで頂きたい。
冒険ならやはり「未来少年コナン」辺りを類似作品に挙げておきたい。
それに似せて制作したらしい「ふしぎの海のナディア」も挙げておく。
■蛇足:{netabare}
この作品は、余り多くを語ることは出来ないが少し思い出深いものがある。
{/netabare}