ソルバルー さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
じれったくて、こそばゆくて、面白い!
人付き合いが苦手で卑屈な人生を淡々と歩んできた少女が高校生になり、周囲からの誤解を解きながら人と接する喜びを学校生活の中で学んでいくお話。
主人公の『黒沼爽子』はとても純粋で優しくて可愛らしいのですが、じれったくて、まどろっこしくて、煮え切らない為に、観ててイライラする人も結構いたのではないだろうか?自分も「あー、もぅぅぅ」って何回も思ってしまった。友人となる『矢野あやね』というキャラはそんな爽子を放っておけないのだけど、本人がやる気を出したり、自ら色々な気持ちや問題解決の糸口に気づかせる為に、色々促したりしていて、視聴者としての気持ちを代弁しているなぁと思いました。
主人公のキャラクターが自分はかなり気に入ってしまいました。自分の中では珍しく好きだなぁと感じたキャラで、可愛らしく、守ってあげたいィと感じました。
『風早翔太』というキャラも意外と純粋な感じでとっても好青年であり、この男もかなり純情ウブな小僧だもんだから、これまた至極じれったいのです。
既におっさんになった私ですが、作品を観ながら自分の青春時代も少し振り返ってしまったり、センチメンタルな気持ちで観れました。
あまり深く過去を思い返すと「あん時ああすればああなってたかもぉぉぉ」って後悔ばかりが膨らんで嫌なんだが。
他の主要キャラである『吉田千鶴』とその彼候補の『真田龍』なんかも素敵なお友達という感じで、主人公の学校生活に彩を与えていると感じます。コメディっぽい要素も結構あって、作品を観易いものにしており、クスクスと笑える処もありました。
{netabare} ライバルキャラや2期のお邪魔キャラも性根まで腐った人間ではなかったのも個人的に良かったというか、ほっとした感じです {/netabare}
自分としては予備知識もなく観た事もあり、意外にも変化球を食らった気分でした。と言ってもただの恋愛物だった気もするのがなんか不思議なのですが。
総じて面白かったです。1期のOPがなんとなく気に入ったので音楽も加点しておきましょう。
微妙な恋愛や友情の機微を感じたい人にはオススメです。けれども、恋愛物を求めない人にはただじれったいだけの可能性もあるので、万人にオススメとは言えないかも。