かざりね。 さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
選択肢が決められていることと、自ら選ぶこと
一話からあぁ、これは....( ̄◇ ̄;)という感じで。
描写が一部生々しいところがあるので苦手な人もいるかと思います。
ですが、物語の内容は奥深いです。
サイコパスというものがその人その人の適性や状態を
把握し、表向きは、ストレスから人々を解放し理想的な世の中を作り上げており、その数値化されたデータによって人はその社会で生きている。
裏を返せば、全てはサイコパスによって人生が大きく変わってしまう世の中。
自分の就職さえも、サイコパスの適性検査によってその人に見合った職から選ぶのです。
そしてサイコパスの状態が常に安定して優等生である
主人公、常守朱(つねもりあかね)はサイコパスによって
いくつものエリートコースへの道の中から公安局を選びます。犯罪者を探し出し、犯罪係数が一定数値から超えたものをドミネーターにより判別し制裁を下します。
はじめは少し控えめでおとなしい主人公が、多くの壁にぶち当たるたびに強く成長していく姿はこの作品の魅力のひとつだと思います。
こういった近未来SF作品は最近では多いと思うのですが、
テーマがなかなか面白いです。
この作品を見て感じたことは、
私たちはよく、自ら進む道の選択肢に迷い、時に間違い
答えを探しあぐねて生きています。
それがこの作品の世界では、答えが用意されてしまっているのです。悩むことはあっても道を間違えることはない。
自分の心理状態さえ保てれば、だれでもまぁ満足に暮らして行けてしまう。
ストレスのない理想的な社会を追い求めること。
身の回りの無駄な遠回りをわざわざ排除して近道だけを
用意されている人生とは、幸せなのでしょうか。
なんだか、深いですよね.....。