雷撃隊 さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
切ないけど幸福な再会劇
テーマは人と人形の曖昧さだの境界線だのいわれてるけど正直よく判らん。けど押井のいつもの映画であり典型的な交響曲として充分楽しめた。バトーさんと草薙さんの再会劇だ。捜査ものとしては結構解り易くて単純だ。パトレイバーなんかよりも簡単だ。でも雰囲気と映像美は流石。
前作のラストで離れてしまった草薙素子とバトー。再会のキーワードは2501。合図を交わし続けた二人が再会に向けて距離を縮めてゆく過程がとてもロマンチック。大人のラブストーリーでカッコイイ。9課のベテランに成長したトグサくんもなかなか素敵。名台詞も多い。「また背中を護らせてくれ、少佐」「俺には守護天使がついてるんだ」「オメーのマテバなんざ当てにしちゃーいねーよ」「談判破裂して暴力の出番だ」
「発砲は避けろつっただろー」「だから避けたよ、可能な限り」「私はいつも貴方の傍にいるわ」以上バトー、トグサ、草薙の台詞。要は9課のいつもの連中のいつものやり取りが面白かったということ。基本設定がわからない人にとっては???だろう。最低映画1かSACを見てないと話にならないのが欠点だろう。
川井憲次の音楽は癖があるが中毒性があって慣れるとカッコイイ。主題歌のわが心のアランフェスのボーカル版が心に響く。
因みに自分はバトーと草薙が別れてしまう第一作よりも再会を描いた本作のほうが好みだ。見終わった後切ない幸福感に包まれた。