メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価
3.7
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
河川敷という「宇宙」に飲み込まれる不思議。<<--とても危ない!!
このテイストの作品、これまであったのでしょうか。わたしが知らないだけかもしれません。この独自性はただものではない気がしました。非常識をいつのまにか、当たり前に感じてしまう不思議。そうなるとあなたはもう、河川敷住人です。
■河川敷という「宇宙」に飲み込まれる不思議。
この作品は、危険な作品です。おそらく中毒性もあるのでしょうし、埋没してしまえば、社会復帰できないかもしれません。
河川敷という「宇宙」が舞台です。はまってしまう人は、その世界に飲み込まれる不思議感覚をきっと味わうのではないでしょうか。
人物配置、構造としては、いろいろな二項対立がでてきます。
▲一般社会 VS.河川敷宇宙
▲経済的には不自由しないセレブ VS.自由を謳歌する河川敷住民
▲常識 VS.非常識(あるいはその逆の対置)
▲都会の孤独と密接なコミュニティ
ざっとこんな感じでしょうか。河川敷宇宙の中で繰り広げられる物語は、私にとって、現実感がないとはいえ、現実感との対比の中であざやかに感じられました。
(だけど、興味はありますが河川敷で暮らしたいとは思うほどではありません)
新味のある切り口でした。まだの方は、一度はトライしてもいいかもしれません。やめるのはいつでもできる、と。
■以下 鑑賞中の印象と蛇足
何も考えずにおもしろければ見続ければいいのか、
終えた後に考えてみればいいのか、
自分にとってはなんだかそんなことを考えていました。
シュール? サイケデリック? うーん。どうもいい言葉が浮かんできません。
それでも、物語には独自性があるし、キャラの設置は、ご都合的とはまったく思いません。ギャグ作品にふさわしく、かつ、幅広さを感じさせる、個性の配置でした。
結論:笑わせてくれたからOK。