ローズ さんの感想・評価
3.8
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
/人◕‿‿◕人\ワケガワカラナイヨ/人◕‿‿◕人\
山の中にある神社に住んでいる鈴原泉水子(すずはら いずみこ)。
極度の人見知りで引っ込み思案、機械を扱うと故障してしまう不思議な体質を持っていた。
相楽深行(さがら みゆき)は鈴原を嫌っていたが、姫神の存在を信じる事となり鈴原を守るようになる。
キャラクター原案が『花咲くいろは』や『神様のメモ帳』を手掛けた岸田メルさん。
アニメ制作が『true tears』や『TARI TARI』と同じP.A.WORKSという事もあり、人物や風景などの作画は非常に良く出来ています。
作品内容は姫神などの神霊や山伏などの修験道など、簡単に理解するには難しい事があります。
説明が必須だと思うのですが、視聴者を置いてけぼり……
この点に関しては不満であり、改良したほうがいいと思います。
大まかな内容は、鈴原の中学時代・戸隠での出来事・文化祭の3つに分けられます。
一番、盛り上がるのは文化祭の場面でしょう。
何かにつけて都合よく利用されている鈴原にはイライラさせられますが、王子様のように登場する深行はカッコいいです。
最後まで観ましたが、姫神が鈴原に完全に憑依できる状態になったら人類にとってマズイ事になる という理由がいまいち分かりません。
学園内の権力争いですが、学校を支配する事によって得られる最終的なメリットの説明もありません。
恋愛要素もありましたが、こちらも中途半端です。
結局、何を描きたかったのか分からずじまいで終わってしまいました。
神霊を崇める立場の人間が神をコントロールする思考自体が自分には考えられません。
式神使い程度で神霊の上の立場に立てると考えること自体不遜です。
高柳一条(たかやなぎ いちじょう)を悪役にしたかったのでしょうが、話の前提の部分に無理があるように思います。
ある人物がカラスのようになりますが、これは八咫烏(やたがらす)と同じような意味でしょう。
日本サッカーのシンボルマークになっている八咫烏ですが、本来の役割は神の使いです。
姫神を神とするとカラスの意味や役割が分かりますね。
原作がファンタジー系の小説なので、アニメで分かりにくい箇所は原作を読んで補完して下さい という事だったら 商売上手というよりは不親切です。
アニメでファンの裾野を広げる事は難しいでしょう。
この作品は、角川文庫創刊65周年記念作品。
記念作品なのに1クールで終わらせるのは理由があるのでしょうが理解できません。
65周年というのも微妙な記念年だと思うのですが^^;
来年は66周年記念作品があったりしてw
2クールの内容を無理やり1クールに押し込めて容器から大切な中身がこぼれている感覚でしょうか。
綺麗な画を眺めるだけだったら満足できますが、それ以外は求めてはいけない内容だったように思います。