アジェル さんの感想・評価

3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態：観終わった

独特の描写と音楽性のコラボレーション

2013.0517

この作品自体の特徴である音楽性やそれに沿った描写は見所
の一つにあげられるだろう。即品そのもののストーリー性を
見てもどこか他と違うものがあり、それらを含めてこの作品
にある統一感が感じられる。

物語に関しては、「向日葵の匂いのするお侍さん」というひ
とつのキーワードから始まるが、別段謎かけというわけでも
なく、見ていて気がつく人は早々にわかる。またどうしよう
もないほど中途半端な理由から出会い揃って旅をするように
見えるが、どことなくこの三人だからこそであってしまった
のではないだろうかと感じるものがある。それぞれが、それ
ぞれの運命に導かれるように最後には全てが繋がる。そんな
綺麗なものではないのだが、なんとなく付いて来たという状
態から出会うべくして出会ったというものに変わっていく。
そんな表現が妥当ではないだろか。

キャラや声優に関しては、主人公たち以外にも数話ごとに特
異性があり、深く印象の残る存在のキャラ達もいて面白みが
ある。「ジャグリング」だったり「ヒューマンボイス」など
の現代的なものが入り交じった話の時は、特別ゲストなどに
よる声優配置やら友情出演的なものもあって、この作品の特
徴でもある。

作画や音楽に関しては、オリジナルアニメの特徴とも言える
監督の独自性が強くみられる。この作品の特徴であるヒップ
ホップカルチャーが音楽性や描写の中に多く存在し、上記で
述べた「ジャグリング」や「ヒューマンボイス」などもその
一環であり、独特の世界観を出していて面白みを引き出す重
要な要素である。江戸時代風の流れにあって現代風の特徴が
見られるのは複雑な感じもするが、特異的に許されてしまう
感がある。

全体的にみて、それなりに楽しめる面白さがある。特殊な要
素が多い分、面白さやハマりどころを探すことのできる作品
で好きな人にはなかなか良いところを突いてくる感じの作品
ではないだろうか。