「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊-ゴーストインザシェル(アニメ映画)」

総合得点
86.6
感想・評価
1104
棚に入れた
6540
ランキング
192
★★★★★ 4.2 (1104)
物語
4.2
作画
4.2
声優
4.1
音楽
4.1
キャラ
4.1

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原点

個人的に大好きな作品です。
攻殻シリーズは全て視聴しましたが、
TVシリーズはそこまで楽しめたとは言えませんでした。

確かにTVシリーズは面白かったです。
ですが少しエンタメ性を突き詰め過ぎてこの映画独特の世界観がそちらに継承されていたとは思えないのです。

先ず、続編のイノセンスはアクションも比較的多くこちらよりも見やすいかと思います。
正直な話、好き嫌いが分かれる作品ではないかと思います。
なのでTVシリーズが好きな方には詰まらないと感じてしまうこともあるのかもしれません。


まあそんなことは置いておきましょう。

今こうして存在している現在。
自分が自分である不思議。

そんなことを掘り下げたのがこの作品と僕は感じています。
エヴァンゲリオンが「個」と「他」の関わりを表現したものだとしたら
この攻殻機動隊は「私は誰」という深い、泥沼にはまる様な問に対する葛藤や困惑を非常に良く表していると思います。

この攻殻機動隊の様な「個」の思考範囲が電脳という技術によって拡張された世界だからこそ強調される自我の危うさはよくよく考えてみると今現代に生きている我々にも当てはまることがあります。
そもそも本当に何も変わらないものとはあるのでしょうか。
「私は私!」と主張するのは簡単です。
ですがそれを証明することは非常に難しいものです。
後天的に「自分」というものに貼られる「属性」や「関係」のラベルを剥せば何もないことに気付くはずです。
タイトル通り、肉体という殻(Shell)の中に存在するとする魂(Ghost)とは何でしょうか。

メタ的なことばかり羅列しましたが
非常に楽しめる作品だと私は感じます。

ただアクションを期待する方には物足りないと感じるかもしれません。
古い作品ですし作画の劣化を指摘する声もありますが、そこまで気にすることもないと僕は思います。
長くなりましたが「自分って何?」という問いを持ったことのある方にはお勧めしたい作品です。

投稿 : 2013/05/18
閲覧 : 199

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