玄 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
この作品が描きたかったのはきっと、「商店街とそこにいる人たちの温かさ」
たまこまーけっとは、つまらない。そんなイメージを少しでも変えたいと思い、今更ですがレビューを書きました。皆さんの参考になったら嬉しいです。
【表面的な評価】
残念なことに、他の京アニ作品と比べるとつまらないかもしれません。ほのぼの日常系としてはけいおん!より可愛くない・盛り上がらないので完全に負けちゃいますし、唯一の強みであるデラちゃんの会話劇も中二病のインパクトには敵わない。ジャンルは違いますが、氷菓のストーリーの面白さや作画の美しさにも惨敗です。
(大分けなしていますが、繊細な感情表現や演出の細かさはさすが京アニ!と思わせるクオリティーです。)
【この作品が描きたかったこと】
それでも私がこの作品が大好きで、応援したくなるのは、他の作品にはないものを持っているからです。それは、見ている人の心を温かくしてくれる力です。
私も最初はほのぼのとした日常を描いただけの作品なのかなと思って観ていましたが、最終回になってやっと気づきました。この作品は、「商店街と人の心の温かさ」を描いているのではないかと。
餅屋の温かさ、家族の温かさ、友達の温かさ、商店街の温かさ、そこにいるすべての人の温かさ、そしてたまこ自身の温かさ。異国からやって来た鳥と少女との交流を通して、「お餅って美味しいんだよ、商店街っていい所なんだよ」って伝えたかったんだと思います。こんなことを、最終話の{netabare}たまこの回想シーン{/netabare}を観て感じました。
また、{netabare}うさぎ山商店街のポイントカードを100枚集めないともらえないメダルが出てきますが、これは商店街を大切に想う気持ちの象徴なんだと思います。{/netabare}
またまた、登場人物がみんないい人で悪いところがほとんど描かれていないのは、その温かさを強調したかったからなのだと思います。
こんなやさしい作品だからこそ、見てる人の心も温かくなるんですね。きっと。
【このテーマにした理由】
それは、新しいジャンルに挑戦したかったから。地元の商店街をアピールしたかったから。はたまた、ただお餅が好きなだけだったのかも…wでも私は、今の日本社会に警鐘を鳴らしたかったからだと思います。
(こんなこと言えた口ではないことは十分理解した上で書いていますが)現在の日本はネット化が急速に進み、直接的な人との関わり・コミュニケーションが少なくなってきていると思います。そしてその影響もあって、商店街は次々と無くなってしまっている。
だからこそ、心温まる商店街や誰かとのつながりがあったらいいよねって、そんなことを描きたかった。そのことが少しでも伝わって世の中が元気になったらいいよねって、そんなことを願っていた。私はそう感じています。
まぁ結局、この京アニの作戦も上手くいったのかについては正直疑問が残ります。けど、そこにこの作品の意味があるのかなぁーと、私は思うわけです。
【まとめ】
だからこの作品を、「つまらない」「駄作だ」と簡単に切らないで欲しいのです。たしかに内容はそうかもしれない。また、アニメに何を求め、何を感じるかは人それぞれだと思います。でも、この作品にはたくさんの温かさが詰まっている。そのことだけは伝えたいと思いました。まぁこれも、私個人の感想なわけですが…。
まる~くまる~くと思って文章書いたのですが、上手くいきませんでしたねw最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました(>_<)