おかず台 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
アニメの中の自分
5話まで視聴。
知り合いの感想を見てると結構悪くなさそうだと思い、興味が出て見てみたんだけど……。これは凄い。
今まで物語を見るときは、「そういうもの」として客観的に見て、主人公に感情移入なんか出来なかったけどこれは違う。
ここまで主人公の考え方に共感、理解出来るのは初めて。
これを考えたのは分かってる人間、作者が自分自身をモデルにしたのではないかとしか思えない。
「リア充になんかなりたくねーよ」は名言。
たまにさすがに「いや、いくらなんでもそれはないだろ」と思うような滅茶苦茶な主張もしてるが、どうやら自分でも分かってて言ってるっぽい。
それと本音の考えが混在し同様に出てくるから主人公の考えが理解できない人には「今でも厨二病、かっこつけ」と映るのではないだろうか?
5話の最後でああいう行動をとったのも{netabare}当然。過去の失敗を反省し成長した証。僕だってそうする。
そもそも由比ヶ浜さん、それまでせいぜいで「同じ部活のちょっと仲良いかも? な人」って感じの接し方で、とても気があるようには見えなかったし。
むしろあそこで待ってた方が今までの言動と比較して異質では……。
でも入学式の事故についての回想が入った時点で「犬の飼い主は由比ヶ浜さん」だって分かってたし、いつそれが作品中で触れられるのか楽しみにしてたので、6話は楽しみ。
{/netabare}
ヒロインの声優さんは、はやみんこと早見沙織に東山奈央ですか。
はやみんは『ラブプラス』の時から、東山奈央は『境界線上のホライゾン』(ナイト役)の時から良い声してると思ってたので嬉しいキャスティング。
そしてこの作品に限った話ではないが、「よく動いていた」とか「動きがないからだめ」という意見を聞くが、僕はそれには全く賛成出来ない。逆に言えば「動いてさえいれば中身は何でも良い」ということにもなるんだが。
小説・漫画をアニメ化することで生まれる良さは常に絵と音がつくことにより、視覚的・聴覚的に場面のシーンが理解しやすくなることだと思う。
その恩恵は小説の原作つきアニメが特に大きいが、逆に地の文の心情などは削られる傾向にあるため、「意味」は理解し辛くもなってるように思うけど。
6~9話まで{netabare}
最初の感想に「由比ヶ浜さんの好意が異質に見える」と書いたけど間違ってました。
原作等改めて見返すとむしろ由比ヶ浜さん最初からヒッキーのこと好きだった!
ただ「好きだから」と全肯定しているわけではなく普段の言動には非難などが前面に出ていたため、余計分かりにくくなってた。
ゆきのんより由比ヶ浜さん派だけど、どう考えてもヒッキーとは……。
だからVitaでゲーム版出るようなのでそっちで!
{/netabare}
10話感想{netabare}
原作読んでた時は相模に対する非難の気持ちが集中してたけど、アニメで改めて見ると、必ずしも100%相模が悪い、とは言えないなぁ、これ……。
最終的にああいう状況になってる直接の原因は相模の提案だけど、相模にそうさせたのは本人の性格と無責任さ以外にも最初の方の「ゆきのんのサポート時の対応」にもあるように見えた。
そしてその対応を実行したゆきのん自身も、由比ヶ浜さんが怒っていた様に依頼の受け方やその実行の仕方がいつもと違う。(依頼時に相模が奉仕部のメンバーを知ったのも一因)
じゃあ「なぜゆきのんの様子が違ったのか?」となると、ここで前回判明した「入学式当日のゆきのんの関わり方とそのことに対するヒッキーの心情」に繋がることになり、つまりは元々のきっかけはヒッキー(苦笑)
文化部実行委員会の方に目が行きがちで、悪条件が重なったために問題が拡大してるけど、根本はここ。
それはゆきのんだけじゃなく、ヒッキーも同様でいつもの「別視点からの最低な解決方法」の提示がない。
(「集団作業」に不慣れもあるのだと思うけど)
ついでにこれ書いてて気付いたけど、「三度元来た道を引き返」してるだけあって、由比ヶ浜さんの時と対応同じですな。
こういう時に早計な所があって、相手に確認せずにこれだと自分で決めつけちゃってる。
そういう意味でもヒッキーのせいなんだけど、今までの苦い経験から防御を固めてるのが今のヒッキーであり、この作品のテーマなのでこれは必然、ということに……。
そして個人的には今回一番大事だったんじゃないかと思うのが、
「それが俺は許せない」
の所。
この時のヒッキーの独白を自分なりに言い換えると、「効率や一般道徳の面などから見ると皆で協力するのが最善なんだろう。だが個人の能力・性格、その時の人員の環境など必ずしもそれが当てはまるのか?」という疑念ではないだろうか。
そしてそれを許せないのはその事、特に相手の性質を考慮に入れず押し付ける形にもなっている事、ゆきのんと、「ボッチという点で共通」の自分に対する否定にもなっている、ということじゃないかと思う。
更に「相も変わらず」なのは奉仕部間の距離だけではなく個人の性格も同様で、「失敗の反省を活かした応対」ならともかく、人から「こうした方がいいからそうしよう」とか言われたって変わるもんじゃないよね。ソースは俺!
ヒッキーの場合「基本自分が好き」「過去の否定をしない」な性格が余計怒りポイントになるんだろうなぁ。
それと、悪条件の一つとなった「葉山が実行委員に相模を推薦した」その理由がよく見ると謎。
直前の態度を見ると特に由比ヶ浜さんやヒッキーとの相性が最悪なのに、なぜわざわざヒッキーと組ませたのか。
「ザ・ゾーン」によるその場を収めようという意向で、後先も深くも考えず「そういう君はどうなんだい?」的な発言だったんだろうか?
それにしても「カーニバる」とか「フェスティバる」とか動詞にすんなw
そして最初の感想に書いた「作画」の話はあくまで「絵の動き」についてであって、「作画クオリティ」はまた別。
最近ちょっとそのクオリティ良くないって感想も見る機会多いですな。
僕はそこまで気になってないというか、気付いてないけど。
{/netabare}
12話感想{netabare}
12話は、1巻分の内容を数話に分割してるのと元々原作がヒッキーとゆきのんの関係性にスポットを当てた話のため、この二人の関係性の変化をクローズアップする形で終わったのがちょっと悔しい由比ヶ浜さん派。
原作でも彼女の勝ちは見込み薄なため、早くゲームで由比ヶ浜さんED見たいです。
というか、由比ヶ浜さんがヒッキーにアタックする時の最大のネックは、由比ヶ浜さんが赤の他人の目を気にすることじゃないかと。
5・6・9話でもそうだったように、彼女がそれを気にする限り、ヒッキーも彼女の立場に気を使うため、最低限「周りの目を気にせずヒッキーのみを取る覚悟」が彼女に必要な気がする。
一番好意を持ってるのは彼女だとは思うんだけど……。
また、「ヒッキーはダークヒーロー」的な感想もよく見るが、ヒッキーの性格的にそういう持ち上げられ方も好まないんじゃないかと思ったり。
「良い仕事だった」位がちょうど良い?
{/netabare}
13話視聴{netabare}
話数調整を兼ねた、原作者書き下ろしのオリジナル回。
体育祭を舞台にした作品初期っぽい雰囲気の話。
葉山の「僕が君をマークしないわけはないだろう?」はグッと来た。
それを読んだ上での作戦もヒッキーらしく、結果は反則負けという「勝負に勝って試合に負ける」というこの作品らしいオチも良かった。
{/netabare}