こたろう さんの感想・評価

3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

悪役が魅力的なコメディは安定して面白い

タイトルどうりなら探偵モノという事になりますが、実態はコメディ。
設定や登場人物などは結構な荒唐無稽さです。
人工的に作られた狼男である主人公と、山羊が率いるマフィア組織との捕物帳。
極たまーーーーに、シリアスになりますが、大抵はドタバタで平和なギャグものです。


デザインやキャラ設定は腐女子好みになっている印象。
主要な男性キャラは絵にかいたようなイケメン、もしくはショタ系で、思慕の人間関係もソレっぽくなっています。ですが、内容がかなりギャグ寄りなので、そういった部分の強調は非常に薄く、ＢＬ的な要素での嫌悪感はありませんでした。
また、女性キャラもそれなりに可愛く描いてあるので、男性視点からの視聴も全然アリです。

お話の中身はハイテンションギャグ。
主人公側より、悪役の方のキャラ立ちが凄まじく良くできており、愛嬌もあって本作の最大の魅力となっています。
出番も悪役の方が多いくらい。
例えるなら、ヤッターマンのドロンボー一味のような存在で、事実上の主人公じゃね？、と思えるくらい主役を食っている場面もしばしば＾＾
主人公側も結構いいキャラなのですが、相手が立ちすぎとしか言えませんｗ

この愛すべき悪役達と主人公達が「友好的な敵対関係」を保ちつつ、おバカな騒動を起すのがお決まり。
形式は１話全部を使うこともあれば、１話で前半・後半で２つのエピソードを入れたり、細かいショートをいっぱい入れたりと、バラエティに富んでます。
登場キャラは、ほぼ全員ボケも突っ込みもこなせるので、ネタの幅は非常に広く、何でもアリな設定も手伝ってかなり無茶ができるようになっているのが上手いなぁ、と思います。

それとは別に、アクセントとなっているのがシリアスパート。
おバカコメディとはうって変わって、内容は人狼の悲劇や復讐を扱ったヘヴィなものとなっていて、本作の基幹のストーリーはこの部分。
それに枝葉のようなコメディエピソードが絡んでくるように構成されています。
最後はギャグ的に決着させるので、長く緊張感を保っていないですが、このシリアスパートで物語にミステリアスさを持たせて、単なるギャクだけではない味付けがされているのがいいですね。


なんとなーく、ドタバタして最終回を迎えていますが、シリアス部分での含みや伏線は残ったまま。
ネタで「続きは作っていない」とか言ってますがｗ、続編作る気満々の引きで終わっています。

このキャラ達がどう動くか、どうハジけるか、見てみたい。
なので、２期も期待したと思います。