ほったっる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ノスタルジックな湯屋と少女の成長
言わずと知れたジブリの名作ですね。
ジブリ映画の何が良いかと問われれば、私は世界観が良いと答えます。
「ハウルの動く城」だとか「天空の城ラピュタ」、「崖の上のポニョ」、「もののけ姫」など好奇心をそそる、観たこと考えたこともないような世界観がこれでもか!というくらい圧倒的画力で表現されているのが私には堪りません。
例え、荒唐無稽な設定がない日本が舞台のジブリ映画でも、どの作品にも懐かしさがあり、それもうまく表現されているような気がします。
そして久石さんの音楽がジブリの世界観を最大限に引き立ててくれています。
その二つの世界観をうまく組み込んだのが「千と千尋の神隠し」だと思っております。
道後温泉や、台湾のどこかがモデルと言われている湯屋は初めて見たはずなのに、どこか懐かしさが漂っています。
物語が進んで行くにつれ、内装も明らかになってきますが、番台のあたりや千尋が寝ているところも、どこかノスタルジックな印象を受けます。
物語が進み、銭婆に会うために沼の底駅まで行くところの描写は最も大好きな場面です。
途中に見える少女の黒い影や、踏切のドップラー音、電車の窓に写る千尋の横顔など私の心をくすぐる演出があのシーンには散りばめられていました。
もう一つの見どころは千尋の成長ですね。
最初はお母さんにべったりで「千尋離れて」と一蹴されてしまいますし(というかお母さんは冷たすぎるし、お父さんは食い意地はりすぎ笑)湯屋の仕事もいちいちドジっ子過ぎます。
それが白や湯婆、カオナシなどの個性豊かな登場人物(人物?)との出会いを通して、千尋はどんどん大人になっていきます。
そしてあの最終シーンは本当に感動しました。
よくディズニー映画とジブリ映画どちらが良いかなんて友人同士で話題として出ますが、断然ジブリ派ですね笑
まだ未視聴の方はぜひご覧ください!