「雲のむこう、約束の場所(アニメ映画)」

総合得点
72.0
感想・評価
852
棚に入れた
4706
ランキング
1228
★★★★☆ 3.7 (852)
物語
3.6
作画
4.1
声優
3.4
音楽
3.7
キャラ
3.5

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HG anime さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「天空にそびえたつ塔」

という魅力的な設定をあまりうまく使えていない。私はプラネタリウムが好きで、よく観る。昔「宇宙エレベーター」という作品を小学生の頃プラネタリウムで観た。本作品とおなじく、「天空にそびえたつ塔」というものだが、宇宙エレベーターのほうが設定をうまく使えている。その作品では最後に「もし世界で使われている軍事費1年分があれば宇宙エレベーターが建てられるだろう」という一節がすえてあった。まぁ現実、宇宙エレベーターなるものを作ろうとすれば資金的課題だけでなく技術的課題がまだあるが、なかなか考えさせられる「天空にそびえたつ塔」だった。
だが「雲のむこう、約束の場所」では、この魅力的な塔がいろいろとしっくりこない。当作品でいう「並行宇宙」や「宇宙も夢を見る」という設定も、要はSTEINS;GATEでいう「世界線」のようなものであろうが、その点においての完成度はSTEINS;GATEに及びもしない。もう一つ惜しいと思った設定は、南北分断された日本国というものである。歴史にIFはナンセンスだが、例えばWW2のときに戦勝国各国での日本国分割統治案が連合国側で実際に議題に上がったらしい。ドイツのように敗戦後に分断国家になっていた可能性は大いにある。さらに分断国家となったドイツでは西側と東側で科学水準が雲泥の差になったのは事実であり、当作品の設定と被り、現実味がある・・・のが惜しさに拍車をかける。もうちょっと物語の世界情勢を細かく描いて欲しかった。
だが、さすがと言わざるを得ないのは作画である。ときに淡く儚げで、ときに濃く重厚な作画はどのシーンも美しい。これからもシリーズを増やしていって欲しい。

投稿 : 2013/05/09
閲覧 : 315
サンキュー:

7

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