plm さんの感想・評価
3.4
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
なにがしたいのかよくわからない
図書館+戦争というワードから、少年たちが図書館内でバトルを繰り広げるみたいなのを想像していた。
しかし実際は図書館とか戦争というより人間ドラマ重視な内容で、テーマ性や特色をあまり感じられない。
舞台や用語で図書館はでてくるが銃撃戦や訓練が多く、これなら自衛隊モノにすればいいような。
そうするにしてもヌルい内容で、怪我人がでないように戦う(フィクションだから可能)のでサバゲー状態。
勝敗はほぼ出来レースみたいなもので、盛り上がり所がわからない。
戦闘以外でも結果が見え透いた展開で、問題発生→解決 の流れが茶番にしかみえないこともしばしば。
そんなこんなで図書館や戦争というテーマが全く活かせていない、必要性が不明で
何がしたいのかわからないという感想を抱いてしまった・・が、人物描写は概ねしっかりしているので、
職場での上司や部下・同僚との人間関係、論理と感情のぶつかり合いには感心するところもあり、
ラブコメとしても笠原の乙女っぷりやら彼の人の王子様っぷりがベタながら魅力的な部分だろう。
(それだけに余計な設定が煩わしく感じてしまうのかもしれない)
もやもや~とした展開の中で笠原がスバーンと解決策を提示するところも少年漫画的な王道っぽい。
図書館とか戦争というキーワードとは関係なしに、人間ドラマを求めてる人におススメしたい作品か。
□作品のメッセージ性 表現の自由のために戦うことは是?
{netabare}
「映画とかドラマとか音楽とかアニメとか、人が表現したものが、自分を豊かにしてくれる。
そんな経験ないですか?それを奪う権利を他の誰かが持っているというのは間違っていると思います。」
笠原さんの台詞ですが、大方の人はそういう経験があるだろうから共感できるけど、
メディア良化法の側だって豊かさを奪うことが目的ではないだろうに。
共感を盾にした図書隊側の一方的(ワンサイド)な主張でしかないんだよね。
何も進展・解決すらしてないのに、共感しましたーで花贈られて良かった雰囲気になってたのは違和感。
どちらかの側に極端に寄って、武力行使でしか解決できないのはどうかと思う。
両サイドで対話をしながら、中立的な折り合いを検討していく方法はなかったんだろうか。
「無法でたくさんだ、間違ったルールを疑うこともせず、
ただ従って生きているなんて、生きているとはいえないと思います。」
感情派の人がそれいっても説得力がな・・ 疑問とか何も抱いてなさそう・・。
あなた本取られそうになったとき助けてもらえたから憧れて図書隊入っただけでしょう!
ルールの不都合な面だけみて、その他の必要性の面も言及せずに否定するだけじゃ、
真に「ルールが間違っている」という主張ができているとは思えなかった。
この辺のメッセージ性が唐突で一方的なのが、作品のテーマ性が薄く感じる要因の一つ。{/netabare}
にゃんた さんのレビュー http://www.anikore.jp/review/36876/
とても良い分析で共感できたレビューでした。