SENT さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
歴史のはじまり
言わずもがな今も未だ根強い人気を誇るガンダムシリーズ第一作目(1979年)
■設定…◎
宇宙世紀0080年(とりあえず未来の話です)。
地球が過去の戦争で汚れ、住家を宇宙にも広げた時代の全政権を握ろうとする
ジオン軍と阻止しようとする連邦軍の戦乱を描いていています(一年戦争)
最大の特徴はモビルスーツと呼ばれる兵器ですね。
いわゆるロボット。これまでのロボットアニメはマジンガーZをはじめとする
悪者を倒すヒーロー的存在だったのが、本作では戦車や戦闘機の延長線上にあたる
軍事兵器として登場します。
僕の生まれる前の作品なので当時のことはわかりませんけど、斬新だったはず。
ま、ガンダムに関しては書籍やWikipediaであれこれ詳細に語られているのでこのあたりで割愛。
■物語…◎
先に映画「プライベート・ライヤン」「フルメタル・ジャケット」
とか悲惨な戦争映画を見ていたので
本作が主要メンツがあまり死なないのでやっぱり子供向けは意識しているんだなという印象でした。
戦争ものは何やら政治経済、歴史など絡んでくるので
多少小難しく思われるかもしれませんが、そんなこと気にしなくてOKです。
今作のモチーフは「十五少年漂流記」なので、戦争に巻き込まれた子供達が
ホワイトベース(ガンダム他を収容している戦艦)に乗り込み、
地球や宇宙で必死に生き抜く様が主軸となっており、
小難しい話は最悪わからなくても楽しめますし
子供達の等身大の目で物語が展開するので非常に見やすいです。
■テンポと見せ方(演出)…◎
基本的には一話完結。
次々とジオン軍の敵が立ちはだかる中、主人公アムロをはじめ
ホワイトベース乗組員の翻弄、衝突、信頼、生命を描いています。
多少各キャラが子供すぎて、弱さや自分本意さが見てとれる時もあり、その度に気を揉みますがそんなのも醍醐味。成長も楽しめます。
■キャラクター…◎
シャアアズナブルこの人は置いて置けない。
ジオンの士官ですがアムロのライバル的存在で、
戦争という広い要素を持った素材を非常に個人的な衝突にまで集約させてくれています。
虎視眈々と事を進め、連邦政府とは別の何かと戦っているかのような彼に何故か親近感を覚えるはず。
彼等の衝突とそこから導かれていく答を是非見届けて頂きたい。
あと、「こいつ…動くぞ」や「親父にもぶたれたことないのに」といった印象的な台詞まわしも
知っていれば思わずニヤっとしてしまいました。
原画の人数はなんと一話数で約5、6人。少数精鋭ですね。
なので今のアニメに見慣れていると古臭い表現や線の少なさは感じてしまうと思いますが、
僕は見はじめたら全く気にならなくなりました。
大分前の作品だからって敬遠されてる方も是非是非どうぞ