こたろう さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
このエロスが・・・・でゲソ
原作はウェブコミック、基本的には4コマ漫画。
4コマといっても完全な日常系というわけではなく、いわゆるストーリー4コマと言われる部類に入ります。
人の心が読めるという超能力をもった主人公、琴浦さんが友人を作ったり恋をしたり。
マンガっぽいご都合主義で便利な超能力ではなく、能力ゆえの苦悩や問題をストーリーの基本にした作品です。
さて本作、2013年冬アニメのダークホースとして話題になりました。
少なくとも、このあにこれでは放送が始まってから一気に評判を上げていったのは確か。
そんな前評判を聞いていたため視聴前からハードルが上がってしまいましたが、結果としては好評だったのは納得です。
意外性を利用して、畳み掛けるように引き込むテクニックには感服。
OPで醸している暢気なイメージと裏腹な内容を、キレイに上手に盛り上げながら毎話に織り込んでくるストーリー構成は刺激的でとにかく飽きない。次回への引きの魅せ方も絶妙でした。
終盤に少し失速感はありましたが最後もキレイにまとめてあり、全体のバランスと見所の多さは、さすが評判になっただけの事はあります。
ただ、気に入ったかどうかと言われると、正直なところ残念。
この作品、軸が2つあって、1つは感動のドラマ要素、もう一つは4コマらしいコメディ要素。
ストーリー4コマというのは、少なからずこの両要素を含むものですが、本作の場合、その食い合わせが悪すぎます。
シリアスパートが重すぎる。
超能力とそれにまつわる苦悩というのは理解できるのでアリなのですが、差別・イジメ・育児放棄・家庭不和、と扱っている内容がリアルで相当重い。序盤、この重さを上手に使うことで視聴者の注目を一気に集めたわけですが、このヘビーな課題を完全に昇華させきらないで話が進みます。
結果、中盤からのほのぼのコメディパートに入っても、何かが引っかかったままで素直に楽しめない。
前半の陰惨な不安感を、ずーっと引きずるハメになりました。(あえて意識してそんな演出が入れられています)
後半でそれが活きてくるので、失敗ではなく計算されたものだというのは理解できるのですが・・・・・・それなら、コメディを無理に膨らませる必要はないじゃん!って思います。
6話のEDとか、悪ノリが過ぎます。・・・・好きだけど^^
日常パートのギャグ ←→ シリアスパートの重さ
この振り幅が大きすぎて、かなり疲れました。
原作どうりにしているのでしょうが、アニメとしてはもう少しどちらか寄りにしても良かった気がします。
少数派かもしれませんが、私はコメディパートが好き。
OPの雰囲気のまんまだったら、ものすごく楽しめただろうなぁ、と。
あのコミカルさはミスリードさせるためのものだとは解ってるんですがね^^
みんなから琴浦さんがイジられて、ニヨニヨしたり、ドジをやったり、そんな暢気な日常系。
琴浦さんを演じるのは金元寿子さん。
イカ娘の中の人に、暗い話は似合わないと思わなイカ?