「中二病でも恋がしたい!(TVアニメ動画)」

総合得点
88.2
感想・評価
6222
棚に入れた
29113
ランキング
124
★★★★☆ 4.0 (6222)
物語
3.8
作画
4.2
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.1

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ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

せっかくの中二病、最低限の空気は読みながら思い切り楽しむのが良いと思います☆

原作のラノベは未読で視聴。
このアニメ版の内容は、原作からかなり改変されているそうです。
1クール(全12話)の作品。


最初に、この作品はヒロインが4人ほど登場しますが決してハーレム物語ではありません。
ハーレムが苦手で敬遠している方は偏見を持たず、
一度ご覧になってから判断していただきたいと思います。

この作品の主人公は富樫勇太(とがし ゆうた)ということになっているが、
本当の意味では小鳥遊六花(たかなし りっか)が
主人公兼メインヒロインとなっている物語の気がする。
そして、勇太は完全に現役中二病キャラたちのサポート役になっていると思う。

「中二病」という題材を中心に据えているのが興味深い上に、
冒頭で「中二病」がどのようなものか短時間で分かりやすく説明してくれる。
その後は様々な中二病ネタでハイテンションなコメディを繰り広げてくれて
途中までは とても楽しい作品だと思っていた。

ただ、物語の内容・構成については疑問に思った。
六花の場合、彼女の持つ「中二病」の意味合いは通常とは異なるかもしれない。
しかし、そもそも「中二病」は医学的な意味での病気ではない上に、自然に治るもの。
そういう年頃を過ぎてしまった者にとっては、ある意味羨ましいかもしれない。
それを{netabare}無理して卒業しなくてはならない状況が、{/netabare}私には理解できなかった。
あそこまで苦悩する描写は全く必要なかったと、個人的には思う。

この先はどうすればより良い作品になったと思うか、
私の独断と偏見に満ちた考察を2択に分岐させて書きます。
片方を選ぶか、両方を読んでください。
タグを使用していますがネタバレではないと思います。

A.あくまでもハイテンションコメディ作品!とする場合
{netabare}そもそも半分ほどまで心底楽しく観ていた人にとっては、
最後までそのまま突っ走ってくれればそれだけで十分に楽しい作品なのではないだろうか。
{netabare}卒業に向かって{/netabare}がんばってみるけど、
結局毎度のように中二病が発病していつもコケてばかり…そんな感じでネタにしながら、
六花が勇太に抱いた「憧れ」のような感情がやがて「恋心」に変化していく様を
描きつつ、最後までハイテンションコメディで走り抜けるほうが
よほど良かったのではないかと感じてしまう。{/netabare}

B.シリアス展開も含む作品として見たい場合
{netabare}シリアスを混ぜたいのであれば、1クールしかないのだから3話辺りから転換し、
その後はコメディと苦悩を混ぜながら、困ったときは他の人物も相談に乗ってあげたり、
恋についてももう少し描くべきだった気がする。
シリアスを求める人にとっては、長すぎるギャグパートによって
下手すると嫌気がさして途中で切ってしまうかもしれない。
ようするに何が言いたいかというと、尺の配分がおかしい。{/netabare}

いずれにしても、賛否両論ある物語だけれど私は否定寄りになってしまう。
物語の終わり方は ひとまず何とかまとめてくれたものの、
最後がとても駆け足だったので、2期がないと満足はできない。


キャラについては、みんな立ち位置がしっかりしていて、
4人のヒロインたちはベクトルが違っても、みんな本当にバカ(笑)
そのやり取りを見ているだけですごく面白かった。
キャラを楽しむ作品としては、ツボにハマれば秀逸だと思う。私もその一人です。
個人的に好きなキャラが複数見つかり、嫌いなキャラが1人も居なかったのも大きい。

物語+キャラの総評をすると、
物語については内容と構成に疑問を感じたものの、
そのマイナス点を補ってキャラが非常によく立っていて、
好きではない展開を打ち消してしまうほどの余りある楽しさだったので、
総合的に見ると私にとってかなり好きな作品と言える。


作画についてはブレがなく、終始とても安定していました。
まさに欲しい画像のオンパレード。
技発動時の演出等まで含めて素晴らしかったと思います。

にしても、京都アニメーションが手掛けた作品の作画が今と同じ感じになったのは、
「けいおん」シリーズ以来続いているのでしょうか?
一目見るだけでピンと来る一方で、作品ごとにもう少し絵の個性を出してほしい気もする。

声優はキャラのイメージどおりで、
悪いところが見つからないくらい良かったと思う。演技力も素晴らしい。


音楽について、
OP曲とED曲は、どちらもこの作品の雰囲気に合っていると思います。
OP曲の印象は若干弱く、毎回飛ばさずに聴いたのに あまり覚えていません。
それでも、映像面の演出は凝っていたと思うし、
六花が披露してくれた謎の踊り (σ回ω・)σ←↖↑↗→↘↓↙←↖↑↗ も面白かったです。
曲単体ではEDのほうがより「中二」的な感じがして、私はこちらのほうが好き。
でも映像面ではOPに軍配かな?

OP曲: Sparkling Daydream  (σ回ω・)σ←↖↑↗→↘↓↙←↖↑↗
ED曲: INSIDE IDENTITY

挿入歌やバックミュージック等については特筆することはありません。


完全無欠な作品など無いと思っていますし、
またひとつ良い作品に出合えて嬉しく思いました。
是非とも2期があってほしいです。

投稿 : 2013/05/05
閲覧 : 412
サンキュー:

56

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