カリューム さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
この作品を通して、漫画表現とアニメ表現を比べてみる
やっぱりアニメ向きではないこの作品
一期の方がまだ観れた
私は原作原理主義者ではないのですが、
この作品に関しては原作を見るべきだと思います
というのも、原作は文字による説明が多いのです
原作が西尾維新(小説家)であることもあって、漫画の時点でも文字多めです
その結果、
一瞬の出来事に対していちいちキャラが長いセリフで説明したり心の中で考察したりするのです
漫画の時点で、結構読みづらかったりしたんですが、
アニメではより顕著に欠点が露呈しました
アニメにすればこういった長ゼリフ、心の中の考察は動きを止めてしまいます
アニメで絵が止まるのは致命的
しかもこの作品は結構激しいバトルが繰り広げられる作品なので、話の勢いを止めてしまいます
激しいバトルはいったん中断、説明タイムが設けられてしまう
はっきり言って熱が冷める
小説、漫画というのはそこにある作品を自分のペースで読み進めることができます
わかりにくいところは少しスローペースで読み、しっかり呑み込んでから次のページに進めます
しかし、アニメは違います
私たちは自分のペースではなく、作品のペースで観ることになります
映像が流れ、音を聞き、目でとらえ、理解する
紙媒体の作品とは違い、そこにはいくつもの要素が絡んできます
漫画、小説は作り手側が意図したペースで読んでもらえるとは限りません
1ページ1分で読む人もいれば、1ページ30秒で読む人もいる
だけど、アニメはだれもが同じ1分を経験します
作り手側の意図したペースを受け取り手側がちゃんと受け取る
だからこそ、わかりやすさに気をくばらなければならないはずです
こうして考えていった結果、
この『めだかボックス』という作品はアニメには向いていなかったのかなと思います
ただ、個人的にはこの作品は原作を最後まで読んでおり、面白いと感じる部分も多々ありました
個性的なキャラクターと、西尾維新十八番の言葉遊び
・・・アニメだと楽しめないかもしれないけど
まぁ最後に『あの人』が出てきたので三期があれば観たいと思っています
このあとからどんどん破滅的なキャラが出てきて、駆け引きとかも面白くなるのでちょっとだけ期待して待っています