るぅるぅ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
きっとこれ以上の恋愛アニメに出会うことはないだろう・・・それでも多くの方には観られないと想うと寂しい。
全24話(Ⅱ12話 全36話 2部構成)
作者 羽海野チカ 少女コミック
ジャンル:純愛系青春群青劇
首題は言い過ぎかもしれませんが、映画・ドラマ化の印象で敬遠、2005年作品で現在に至る水準もないキャラデザイン・作画の好みで見向きもされていないと思います。それに加え現在のアニメと対比すると萌要素とは程遠いキャラ設定・シリアス要素が強いだけに和らげるコメディ部分の相性などアニメは楽しむモノで嗜好が違えば避けることは当然であって、忘れられたアニメという印象がもてます。
なぜ、この様な前置きをするのか、とらドラ、true tearsより心情描写が深いからです。優劣は、あくまで私の主観であり不快に想わないで頂きたいです。
個々の作品全体の印象は人それぞれで違いますが、このアニメは都合よく物事が動くことなど無く、芸術大学の日常風景から彼女彼等を掘り下げた複雑な恋心・自分探し。と誰もが一度は経験した、する心境をこれほど細かく魅せる物語を私は知らないです。
一人一人の心情描写がズバ抜けています。 登場人物のほぼ全員が片想いという設定を一貫しています。
ほぼ全員は在り得ないと想うかもしれませんが、好きになることに理由なんか無いんだと勝手に解釈しています。
ふとした何気ない仕草・物の意図を垣間見た時、相手との心の距離、その人を想うだけで、言葉にすると消えそうな、切なく・儚く・息苦しい、でも傍に居たいと行き場のない感情に葛藤する心のもどかしさを余すことなく表現しています。
観ている側は感情移入・共感し辛くこの想いを無かったことにしたいと願ってしまうはずです。
そして心をかき乱されほど痛く刺さり展開から目が離せず、引き込まれています。
物語の主人公という立ち位置はありますが無いに等しいです。どの登場人物目線で視聴するかだと想います。
また、片想いという不透明な気持ちに揺さぶられ、それぞれが自分と向かい合い成長する姿・絆を深める友情も観所です。
作中の多くの言葉が深く心に響きます。
シリアス要素が強く抵抗ある人もいるかもしれませんが、コメディ部分との温度差が激しく笑えるキャラの植え付けが巧くスパイスされています。
音楽に関して挿入歌にスピッツとスガシカオが多すぎですw作者が好きみたいですが、あまりに多様されすぎて疲れました。メロディラインで雰囲気を増すほどで最適でした。
好きな人には相乗効果になると想います。
ストーリーに飲み込まれ些細なことですが不満はこれぐらいですね。
駄文ばかり綴りましたが、彼女彼等の恋は報われるのかわからない素晴らしい最後を見届けて頂けると嬉しいです。
そして恋から気づく見えてくる、あなたにとっての何かを味わって下さい。
感想{netabare}
私にとっての何かは、変わらぬ想いが鮮明に浮かび上がりましたね。良いことも悪いことも・・・また、頑張らなくちゃいけない。
真山巧
いいんです傷つけても、キズつきませんから
花本修司
「努力する」か「諦める」かどっちかしかないよ
人間に選べる道なんて、いつだって たいていこの2つしかないんだよ。
森田 忍
「ずっと見てるね」って言われたら、もう頑張るしかないじゃん。
最後に、これほどひたすら泣いた作品はなかったです。
このアニメに出会えたことに感謝しています。レビュー提供者の方々、ありがとうございます。{/netabare}
長々と駄文を最後まで読んで頂きありがとうございます。