ヒロトシ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
予想に反して、割と丁寧なロボットアニメ
虚淵玄×鳴子ハナハルという二大看板を揃えてのロボットアニメという事で、放映前から期待も高かった。ロボティクスノーツでメカニカルデザインを担当した、虚淵玄と同僚の石渡マコト氏も起用。余談だが今季はVVVのメカニカルデザインも石渡氏の担当になっており、CGを多用する現在のロボットアニメにはすっかり欠かせない存在となっている模様。主役機であるチェインバーは、どっちかというと、ロボノのガンヴァレル系統で、それでいてスマートなデザインになってはいるが、VVVでは武士を思わせるゴツイデザインになっている(恐らくニトロプラスの作品である『装甲悪鬼村正』の劔冑(ツルギ)からインスパイアしているのではと思われる)。このデザインの違いを材料にして、ガルガンティアの世界観を分析してみると、ちょっと面白い。チェインバーがこうしたデザインになったのは、地球人との文化の差をより鮮明に映し出すために、シャープ&デジタルな、所謂未来的なイメージを前面に押し出したのではないだろうか。急ぎすぎないレドとガルガンティアの住人の関係の描写や日常生活のシーンも意外に多い。資源確保の為に雨天時には真水集めに奔走する等、現時点では中々丁寧に作られている印象を受けるロボットアニメである。それだけに1クールという枠で、今後どのようにメインストーリーを展開していくのか?という点に若干の不安を残す。とはいえ、今季のアニメの中ではハイグレードな出来。スカッドは揃っているだけに、後はフィニッシュまでどういうプランで突き進んでいくのかに期待したい。