かげきよ さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
戦国の華は戦のみにあらず
戦国時代の屈指の数奇者、古田織部の人生とその目を通して描かれる戦国乱世の物語。
普通戦国と言えば合戦なのですが他にも華があるのだと、
新たな発見をさせてくれる作品です。
数奇(すき)とは風流の道とでも言えましょうかね。
乱世にありながら金や功名よりも茶器などのこの数奇なものに熱心になるこの男が
滑稽であり逞しくもあり美しくもあり、現代に生きる私も心惹かれてしまいます。
生きる上で数奇(好き)な物のある事が
どんなに人生を彩り活気あるものにしてくれるかと説かれた気がします。
その他多くの有名武将も出てきますがその生き様も天晴れに描かれ、
誰しも悪く描かれていませんので観ていて清々しさを覚えます。
大河ドラマになってもおかしくはないですが、
作風はややひょうきんなのでやはりアニメの方が合ってますかね。
作中に有名な逸品の茶器が描かれているのですが、
織部の大きなリアクションやひょうげた物言いもあり実に味わい深く感じてしまいます。
手にとって愛でて見たくもなりましたので、
私も今度一つくらい良い焼き物を持とうと思います。
戦いや派手さはなく少しばかり大人向けの作品ですが、
この数奇者には一見の価値があります。
わびさびを感じたい大人の皆様はぜひ一度ご覧くださいませ。
最後に私も身近にある物の容姿をひょうげた擬音で表してみます。
PS3(旧型)=「しゅぼむ」
DVDプレーヤー=「すぴっ」
蛇口の持つところ=「にょりっ」
ティッシュ箱=「すこってぃ」 …あれ?