こたろう さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
とっとこ武装神姫
フィギュアが原作という変りダネ。
手のひらほどのサイズの女の子の姿をした人形を、武装させてバトルを行うというホビーが一般化しているという世界観。
そのフィギュア「神姫」達の毎日を描いた作品です。
大まかな造形は女の子ですが、現実にあるフィギュアが基なので稼働間接部などが如何にもソレっぽい構造になっているデザインが特徴的。
設定が設定だけに結構フェチな印象を受けますが、内容は意外とほのぼのしています。
バトルをするためのフィギュアとして存在する神姫達。
当然、カッコイイ機械的な武装を纏い、空を飛んだり銃を撃ったり剣で切ったりのバトルはやっちゃいます。
CGを駆使した戦闘シーンは動きも滑らかでスピード感満点。神姫たちの武器や戦闘方法もバリエーションに富んでいて見応えがあります。
普通にバトルアニメとしてとっても良質。
ですが、本作は戦闘を魅せるアニメにはなっていません。戦いはあくまで副菜の位置で、お話を盛り上げるための演出手段として用いられます。
本作で大半を占めるのが神姫達の日常。
自分達の所有者であるマスターに尽くし、マスターのために色々頑張る奮戦ぶりを描いた物語であり、中身はコメディチックなテイスト。
意思をもち、個性があり、自律行動する神姫はフィギュアをというよりペットのような感覚です。
マスターへの忠誠心と愛情を持った神姫たちが、人間のあずかり知らない神姫たちの社会で、楽しんだり騒動を起したり。
行動原理は大抵がマスターのためであり、そのために色々頑張っている姿を愛でるのが本作の楽しみ方です。
この作品をみていて既視感を覚えたので、よくよく思い返してみると、これってハム太郎と同じなんですよね。
大好きな飼い主(マスター)との生活を起点に、自分達の小さな世界での冒険を綴っている平和で暖かいエピソード。
人形のくせに、何かとマスターがマスターがと騒ぐ姿が、やたら健気で愛らしく感じます。
やっぱり、神姫ってペットですよねぇ・・・
「武装」とか「フィギュア」とかの第一印象をガラッと裏切られた作品でした。
予想外でしたが、嫌じゃない。
むしろ、テンプレート的な萌えバトルじゃなくって良かったと思える作風。
ある意味、究極のフェチの具現化なんですが、こんな平和なのもアリ、と思えます^^