坂下雄一 さんの感想・評価
4.9
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
減点するのが難しい
ただの魔法少女ものではありません。
本作の少女達は、一般に考えられるような「魔法少女」とは一線を画する理由で戦っています。
私も最初は視聴していなかったのですが
{netabare}
『悔しくて泣けてきた。』
{/netabare}
という感想を聞き、何事かと思いました。
熱い話で感動した!とか切なくて泣けた!とか笑えた!という、よくある感想とは全然違ったので驚きました。
後追いながらも動画を購入し視聴しました。
私の印象は以下の通りです。(ネタバレ)
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彼女たちは騙されて魔法少女になります。
(正確には、全ての真実を告げられずに)
彼女たちは魔法少女契約時に
「願いをひとつ叶える」という報酬と引き換えに、実質的に人としての機能を奪われます。
そして、魔法少女システムともいうべき、人型エネルギー発生装置に成り果てます。
表面上は魔女を倒すという理由を与えられて戦いを続けますが、その本質は異なるということです。
しかも、このデメリットは物語の後半まで彼女たちには明かされません。ひどいです。
つまり、少女達の様々な想いは、外部的な魔法少女システムによって踏みにじられることになります。
最終的に、主人公のまどかは「彼女自身の願い」によって、これを受け止めます。
ラストについては賛否両論あるようですが、私は好きです。
彼女の願いは
魔法少女そのものと、踏みにじられた想いと、そしてその為に流された数多くの涙、全てを救う選択でした。
言葉にすると気恥ずかしいですが、清清しいと感じました。
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私はそういった一風変わった物語の展開に惹かれました。
また、話の根幹となる仕掛け
{netabare}ループもの{/netabare}を楽しむことが出来ます。色々と細かい設定があったりするので、再視聴するも良いし、まとめサイトを見て誰かと語り合うのも良いと思います。
前半で視聴をやめてしまうのは絶対にもったいないです。
勿論ストーリーだけでなく、キャラクター、作画、演出、音楽も非常にレベルが高く、減点するところが見当たりません。
個人的に思うところあってキャラだけ4.5としましたが。