たくっち さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
後日譚の一つとしては、90分の中で良く纏まっていると思います
2013.04.28
二回目観てきましたので、少々修正・追加します。
これから観に行く方、観る前に一言。
90分という短い時間の為、
伏線などを張り巡らし絶妙に回収していった原作・アニメの
続編か!しゃあこい!と思って観ると、尺の都合上物足りなさを覚えると思われますが…
後日譚のような一つの物語として観るなら十分良い作品です。
アニメの25話のような、後日譚の一つとして
軽い気持ちで観ることをオススメします。
もちろん、軽くはなく、しっかり作っていますので
薄っぺらくはないと思います。
以下簡単にストーリーを。
{netabare}
ストーリーの流れとしては
(前半30分)1年後の未来ガジェット研究所の日常を描きつつ、所々に岡部のα・β世界線での出来事のフラッシュバック。→岡部のSG世界線での消失
この辺りは原作・およびアニメの25話を見ているとニヤニヤできる内容であり、知らないとナニコレ?で終わる感じですね。
↓
(中盤30分)紅莉栖のタイムリープからラボでの岡部・紅莉栖・鈴羽の話し合い、そして始発前の秋葉原駅での岡部・紅莉栖2人のやり取り。一度は紅莉栖が岡部のいない世界線を受け入れるところまで。
↓
(終盤30分)鈴羽に喝入れられた紅莉栖がタイムマシンを使って岡部を助けるまで。
こんな感じの流れです。
中盤で未来から来た紅莉栖に対して、岡部が
「未来を変えたいと願い、その世界線に居た人の記憶を無かったことにし、その世界線に居た人の記憶を無かったことにし、それでも変えたかった未来には到達できない、この苦しみが分かるか。繰り返していく中で摩耗していくこの気持ちが分かるか」と言い放ちます。身を以て体験してきてきたオカリンならではの台詞です。
まぁこれについては、終盤で紅莉栖も自分の身を以て体験することになるのですが…そちらはお楽しみということで。
また、「未来が分からないからこそ、人はどんな出来事でも
受け入れて前に歩いて行ける」といいます。おそらくSG世界線のことでしょうが。
この二言はズシンときました。
また、
原作では、まゆりを助ける為に自分が消えてしまっても構わないという紅莉栖。映画では、二人が生きていれば自分が消えてしまっても構わないという岡部。
お互い愛する人の為に受け入れた世界線で。原作では岡部の目の前で消える紅莉栖。映画では紅莉栖の目の前で消える岡部。
原作でSG世界線に到達する為に、鈴羽が乗ってきたタイムマシンの型番がC204型。映画で岡部を助ける為に(?)鈴羽が乗ってきたタイムマシンの型番がOR204型。
異なる世界線で自分の気持ちを紅莉栖が理解してくれ、だからこそSG世界線に来れたんだから、これは俺の望んだ世界線だという岡部。
異なる世界線に岡部が行ってしまっては理解してくれる人がいない、そんな世界線に意味はない、私の望んだ世界線じゃないという紅莉栖。
とにかく岡部と紅莉栖、演出が良い意味でも悪い意味でも(?)対になっているんですね。
このあたりのは上手く作っているなと思います。
{/netabare}
5月末にはガイドブックも発売されるので、
細かい理論はそちらで補完しようかなと思っています。