るぅるぅ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
序盤は恋模様・後半はややシリアス展開と割り切った無難な物語。
全13話 原作 星野リリィ 少女コミック
シナリオ構成 岡田磨里
物語は、妖怪の争いを取り締まる妖人省を舞台に恋・バトル・生い立ちと彼女達(ザクロ、ホタル、ホオズキ&ボンボリ)半妖を中心に繰り広げます。男性キャラ(アゲマキ、リケン、ガンリュウ)は、それぞれが彼女達と対になるペアーであり恋仲という設定です。
私は恋愛視点で視聴していましたが、序盤から肩透かしを食らう展開でガッカリした気持ちが強いです。
まず、妖人省の鉢合わせから恋する乙女状態からの開始です。
設定としては悪くはないのですが、狭い世界観では駆け引きや心情描写が乏しいです。
それを補う為に妖怪退治をする展開に見えてしまうのが残念。
ただ、1話づつの構成として一人のキャラの魅力を伝える形式で親近感を持てるようにしています。特に花澤さん演じる、ホタルの淑女としての振る舞い、そして寡黙なリケンのやり取りは大正時代を絵に描いたような微笑ましい光景です。もちろん、レールガンの初春、豊崎さん・羽川翼の堀江さん、わたしちゃんこと中原さんと声優に疎い私ですら豪華な顔ぶれと感じました。そんな可愛い姿を愛でる楽しみもあります。
また、補足程度の少ないバトル描写演出ですが、挿入歌「紅花ノ乙女唄」に合わせ演舞のように舞う姿は凛々しく見所でもあります。
一方、彼女達、半妖の生い立ちを紐解く流れから中盤よりザクロの生い立ちが主軸となり恋というよりザクロとアゲマキの絆を深める話です。
13話という構成上、綺麗にまとめる展開になっている為、恋愛模様が薄く強引なシリアス展開が目につきます。丁寧な作りなだけに無難すぎた印象。黒幕のあの行動は・・・どうかと思いましたが;
個々のエピソード材料が良いだけに、日常背景から半妖・妖怪を受けいる描写をメインで構成されたら、もっと評価は変わったと思えます。
男性キャラも目ざとい癖のある個性はなく、鈍感で天然と笑えるアゲマキ、硬派で紳士なリケン・ひょうきんで可愛げあるガンリュウと男性が観ても楽しめる雰囲気です。
と、色々と綴りましたが、いつもと違うあの声優が観たい、少し恋愛模様・バトル・シリアスを観たい方は楽しめます。