ワタ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
親の子離れ、子の自立
・ゲスな感想
細田守はマザコンでショタコンでケモナーで獣姦マニアということが分かった。
・真面目な感想
突っ込みどころは結構あります。
特に序盤(田舎に引っ越すまで)はかなり強引というか、粗が目立つ印象。
花の夫の狼男のぞんざい過ぎる扱い、安易に子作りして出産(2度も)するなど。
圧縮するか、いっそ断片的な回想描写にして誤魔化しても良かったんじゃないかと。
それはそれでまた問題が出てきそうですが・・・
個人的に田舎に引っ越してからが本番。
美しい自然の背景絵、その自然の中ではしゃぐ雨と雪がとても可愛らしく癒されます。
活発な女の子「雪」と、内気なな男の子「雨」の対比も素晴らしい。
雪と雨の成長、生き方(人として生きるか、狼として生きるか)の変化が大きな見所。
雪の心情は本当によく描けていたと思います。
{netabare}学校生活を通じて、お淑やかな少女へと変化していく様が自然に、丁寧に描けていた。
草平に狼である一面を晒してしまい、車中で花に心情を吐露するシーンも良かった。
終盤のカーテン越しのやり取りなど、雪と草平の絡みはどれも印象に残りますね。{/netabare}
雨に関しては、ちょっとモヤモヤ感があります。
{netabare}人間社会に馴染めなかったら狼として生きる方へ逃げた・・・とまでは言わないけど
なんというか、凄く悲壮感が漂っていて、これじゃ花も安心できないんじゃね?と。
雨が1人でもやっていけるっていう説得力が欲しかったところ。{/netabare}
最後に母親の「花」ですが、正直物分かりが良すぎるんですよね。
子育てに関しても気疲れする様子を見せず、叱ることも一切なし。正に聖母。
一家で唯一純粋な人間なのに、一番人間味を感じられないってのはどうなんでしょw
子離れできない親が問題視される現状において、
子供の意志を最大限尊重する花のような母親を描いたことは良かったと思うんですが
ちょっと極端に描き過ぎかなーと思ったり。
そんなこんなで不満はありますが、随所で感動も味わえたし、観て良かったと思える作品でした。