「AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜(アニメ映画)」

総合得点
64.3
感想・評価
224
棚に入れた
1083
ランキング
3879
★★★★☆ 3.7 (224)
物語
3.7
作画
3.7
声優
3.8
音楽
3.6
キャラ
3.7

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ネタバレ

catcher さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

原作未読者はそのまま観に行くべし!!私はそれで充分に楽しめた!

原作未読。予備知識なしの状態で観にいった。



{netabare}実際に観るまではバトルアニメと勘違いをしていた。そのために中盤に差し掛かるまで本作のテーマに気付けなかった。

本作は、学校の教室内での人間関係をめぐる駆け引きを描いた物語、いわゆる『スクールカースト』をテーマとして掲げている。スクールカーストとは教室内における人間関係の上位・下位を示すものだそうだ。


具体的には↓ウィキペディア抜粋。
恋愛・性愛経験 - 豊富なほど上位
容姿 - 恵まれているほど上位
ファッションセンス - 優れているほど上位
場の空気 - 読めたり支配できたりするほど上位
部活 - 運動系は上位、文化系は下位
趣味・文化圏 - ヤンキー・ギャル系は上位、オタク系は下位

こういった考え方は普通に学校に通った事のある人間ならば理解できるはずだ。どこにでも必ずこういった風潮はある。


本作はそれに対しての強烈なアンチテーゼである。
主人公一郎は自らの行いが原因で家庭環境を悪くし、中学時代にイジメにあう破目になってしまった。
その原因となった行いが『ドリームソルジャー』。中二病と同義語である。
結果、一郎は高校デビューを果たし、穏やかな高校生活を歩み始めようとしていた。


ヒロインの良子は現役のドリームソルジャー。常にコスプレの様な格好をしており、一郎を振り回すこともしばしば。


この手の設定はコミカルなラブコメ作品にはありきたりである。(恋がしたい作品とか修羅場な作品とか)

しかし、上記のスクールカーストにおいてこの2人は虐めの対象でしかない。
中二病=目立つ。しかしながら下位に位置するオタク系統だからである。
しかもヒロインは徹底的に空気が読めず、ファッションセンスも悲惨なコスプレ。これも下位のファクターとなる。

それでも良子は自分を貫き通す。その結果、悲惨な虐めにあっても、この世の中が狭量であると主張し、己の考えを信じて行動する。

一方で一郎は常に葛藤を抱えている。穏やかな高校生活はちっとも楽しくない。良子と仲良くしていれば自分はまた虐められてしまう。家族にももう迷惑は掛けられない。

最終的に良子を救うために一郎は殻を破る。この際の描写は実に見事だった。

EDではクラスの殆どがドリームソルジャーと化しており、完全にスクールカーストの上位・下位が逆転している。

現在問題視されているイジメ問題に一石を投じる素晴らしい作品だったと思う。積極的に道徳の授業で取り入れるべきだと思う。{/netabare}

投稿 : 2013/04/28
閲覧 : 323
サンキュー:

6

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