ともか さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
これはすごい! 高い人気にも納得です。
…が、私は1期のほうが断然好きです。理由は後に述べます。
全年齢対象のゲームが原作。
こちらはシリーズ後編(第2期)の作品で、全25話(本編22話+総集編1話+番外編2話)。
この作品を観るためには、前編(第1期)視聴済みであることが前提となります。
構成としては、
1期では描ききれなかったキャラのルート、
AFTER STORYの文字通り主人公・岡崎朋也の「その後」の物語、
最後に本編に組み込むのが困難だったと思われるエピソードを描いた番外編。
私はKeyというゲームブランドも、麻枝准が書くシナリオも、大好きなつもりです。
さらにKeyが得意としている笑いの取り方も、私はとても好きです。
序盤は期待どおりとても面白かったですが、
「その後」のパートに入ると 笑いの要素がほとんど無くなってしまいました。
ひたすら朋也の{netabare}人生{/netabare}を応援しているだけ。私はこう言いたくなりました。
「岡崎さん、私はあなたの{netabare}人生{/netabare}が観たいのではありません!」
あくまでも私はKey作品独特のファンタジーの世界を堪能したくて視聴した。
そして1期を絶賛するほど楽しめただけに、
この2期では裏切られた気分のほうが先行してしまった。
しかし、退屈さを感じつつも視聴を続けるのが さほど苦痛ではなかったので
とても不思議に感じています。
惹きこみ方が上手く、視聴者を魅了する魅力があったのかもしれません。
この作品が嫌いな方は、根本的な部分で致命的に相性が悪いのだと思います。
1期で残っていた伏線はきれいに回収されていきます。
特に、回の冒頭に度々挿入される回想シーンの意味に興味がありました。
1期の中でのことみの発言から、「回想シーン」というよりはむしろ
{netabare}この世と並行しているもう一つの世界(?){/netabare}
だと思うのですが、謎が多いので断言はできません。
どこかで意味がきっと繋がる、どんなつなげ方をしてくるのだろう?と期待していました。
そして終盤、一発ながら最高のファンタジー展開を見せてくれました。
不満を言いつつも一見の価値はあったと思っています。
作画や声優のコメントは1期のレビューと同文になるので省きます。
作中での音楽は1期と同様に使い方が秀逸でした。
1期と同じく、OP・EDは各1曲のみ。
OPは麻枝准が作曲する独特な「変拍子」の曲で、
「1/fゆらぎ」を持つと言われるLiaの歌声も聞いていて本当に心地が良いです。
観終わった方は是非、2番の歌詞にも耳を傾けてFullで聴いてみてほしいと思います。
ED曲はOP曲と対照的に(CLANNADの中では)ノリ重視の元気な曲です。
OP曲: 時を刻む唄
ED曲: TORCH
他にも、挿入歌として「小さなてのひら」が印象的でした。
また、1期と同じ「Ana」や「だんご大家族」などの曲も入っています。
相変わらず良曲が揃っていたと思います。
キャラは一部に新登場も居ますが、ほとんどは1期と同じ人物。
みんな年齢を重ねても前と変わらない個性を持っています。
ただ、朋也と渚以外の登場人物の出番が激減してしまったことに加えて、
朋也の真面目な姿を描いたシーンが多く、総じてシリアス路線に変わったので、
キャラ面での面白さも1期よりかなり下がってしまいました。
1期のほうが好きな方は少数派だと思いますし、
私の感覚も世間の多くの方と異なっていると思います。
人気度から考えて、おそらく9割以上の視聴者が好んでいる作品でしょう。
まとまった時間が取れる際には、1期と合わせて是非、
騙されたと思って一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。