緑川悠一郎 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
タイトルは神
ぱっと見で気を引くというか、面白そう、と思わせる(少なくとも自分は思った)タイトルはかなり優れている。
一方で、伴侶を見つけなくちゃならないけれど妹がいるかもしれない、という設定については、どうして伴侶を見つけなければならないのか、ということについてもっと掘り下げた設定がほしかった。
本作ではそこの設定は、「高校生の内に一生を共にする相手を見つけて結婚するような人間でなくては、会社の跡継ぎに見合わない」というはなはだ謎なものとなっており、その謎については、「親父は偏屈だった」で済まされている。
この辺のご都合主義がまさしくラノベなのだけれど、それにしてもタイトルの面白さにも関わらずこのアニメの評価が芳しくない理由として、発想の面白さに乗っかりすぎて設定が甘くなっていること、があるのかもしれないと感じた。
要は色々な女の子とのイベントを作りやすくするために、伴侶探しをしなければならないという設定にしたのだと思うが、この設定があまりにあざとい。
隠し子である妹が身を隠す理由は、隠し子であるというだけで十分である。そして妹を探そうとする理由も、血のつながった人を見つけたいという動機だけで十分だ。だから、話を展開する上で伴侶探し、という設定は実は必要ない。
ただただイベントを沢山作るためだけに設定された伴侶探しというあざとく無理やりな設定が、発想が優れたこの作品を凡庸なものにしてしまった、と勝手に推測する。