ワタ さんの感想・評価

3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態：観終わった

酷評、閲覧注意

不満点多数、というかほぼ不満しかないです。
トリッキーな構成で注目を集めた作品ですが、ぶっちゃけ肝心の内容が伴ってないですよ。

まず琴浦さんの読心設定に関して。
他人の心を意図して読めるのか否かがはっきりしないし、
相手が今何を考えてるのかだけでなく、その人の秘密や記憶まで読み取れるようにも思える。
本作で描かれる琴浦さんのドラマはこの読心能力が起点になっているので
物語の都合でコロコロと変わる曖昧な設定にはして欲しくなかった。

しかしまあ、琴浦さんって自身の不幸を能力のせいにしている節があるけど
能力関係なしに普通に性格悪いと思うんですよねｗ
初期の頃、他人を遠ざけるのにだんまり決め込むのではなく
読んだ心の内容を喋ってしまうのが・・・ちょっとこれは理解できなかったです。
ラストで、真鍋にフラれたばっかの森谷に真鍋への告白の相談をするのも鬼畜過ぎるｗ

ESP研メンバーはじめ、そんな琴浦さんを都合よく受け入れてくれる環境というものが
琴浦さんの本当の意味での成長を阻害しているように見えなくもない。
琴浦さんを受け入れない人は徹底して「悪」として描かれているのも気になった。

森谷の異物感も異常。あれだけのことをしといてあっさり和解して部活に入れちゃうのか・・・
何故かなんもかんも真鍋が悪いという結論になっていてビックリ。ギャグで茶化すか普通。
終盤の取って付けたような真鍋への玉砕告白も、真鍋好きっていう設定急に思い出した感が凄い。

5話ぐらいからダラダラと続く日常コメディパートも驚異的につまらない。
バカの一つ覚えみたいに繰り返す、
エロ妄想→このエロスが～！　の流れにはうんざりさせられた。
モリモリ！とかもさ、なんなのアレ寒すぎるんですけどｗ

これだけ不満を抱きながら何故視聴を切らなかったというと
琴浦さんの母親ですね、あの母と娘の確執が最終的にどうなるか気になったので。
結果的に、それが描かれた最終話は思いのほか良かったです。
本当に大切なことは言葉にしなきゃ伝わらない、という気付きは
心を読める琴浦さんの物語の落とし所として妥当だと思うし
悩みを抱え込む傾向の強かった琴浦さんの成長にも繋がっているんじゃないかと。


ただ総合的に見て、良作とか前期のダークホースとかいう風潮にはハァ？って感じですね。