cross さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
二人のヒロインの可愛さが目を引く作品。物語に関しては、テーマはぶれたものの前半から伏線を張り確りと回収し、良く出来ていた。【総合評価:68点】
2013年春に全12話で放送された作品。
主人公の横寺陽人は、 常に女子のことばかりを考えていて、水泳部の女の子の水着を見る事を目的に陸上部に所属している。
毎日、欠かさずに部活に参加している姿が熱心と受け取られ、陸上部部長に次期部長に任命される。
不純な動機で部活をしている主人公は、次期部長の件を断りたいと考えたが、どうしても『建前』で喋ってしまい、『本音』が言えず断れずにいた。
そんな時、主人公は友人から、お供え物を捧げることで、自分がいらないと思う何かを、それを必要としている他の誰かに渡してくれるという『笑わない猫』像の噂を聞く。
『建前』が邪魔をして『本音』が喋れない事に悩んでいた主人公は、『笑わない猫像』に『建前』を渡してもらおうとした時、ヒロインである筒隠月子と出会う。
月子も猫像にいらない「本音」を引き取ってもらおうしていたらしく、二人はそれぞれ『建前』と『本音』を猫像に引き渡す。
こうして、主人公は建前が消え、自分の考えていることが全て言葉に出るようになってしまい、やがて学校中から、変態王子と呼ばれるようになり。
月子も本音が消え、表情が消えてしまいそれぞれの失ったものを取り戻そうと奔走する。
そして、もう一人のヒロインであり、『建前』でしか喋らない小豆梓に自分の『建前』が渡されたと感じ、彼女に『建前』を『笑わない猫像』に引き渡してもらおうと奔走する。
以上は前半の物語で、中盤から後半にかけては『猫神様の像』と言う、願い主の願望を斜め上に叶える像が登場。
願いの取り消しこそ出来るものの、無意識の願いですら叶えてしまう『猫神様の像』の力によって巻き起こる事件を描いています。
以上があらすじとなっています。
無表情で喋り方も平坦なのに不思議とそれが可愛く感じてしまう筒隠月子
反応が初々しく、いちいち可愛い言動の小豆梓
この作品、筒隠月子と小豆梓、二人のヒロインの可愛さはの最大の特徴と言えるでしょう。
自分としてもどちらも捨てがたいです。
表情のある筒隠月子と無表情の筒隠月子があざとい位に可愛らしくダンスするEDにはメロメロでしたww
二人のヒロインの可愛さが目立つこの作品、ヒロインの可愛さに視聴していた方もきっと多いのではないでしょうか?
そんな中、自分としては物語の面もそこそこに良く出来ていると感じております。
『本音』と『建前』 を鍵として上手く物語を展開してくれると期待していましたが、『本音』と『建前』 を扱う話は前半のみで、ヒロインのが『建前』を欲した理由、それを解決させる前半は結構好きな話でした。
中盤から後半の『猫神様の像』の話は、少し突飛な展開が目立ちますが、前半から張っていた伏線をしっかりと回収してくれてますし、最終回ですべての辻褄があってこれはこれで良く出来ていたと思います。
{netabare}筒隠 家の事情を描くエピソードは普段のドタバタコメディとは一味違うハートフルな展開で見入ってしまいました。
更には普段は完璧に変態な主人公も、『女の子を泣かせたくない』と言う強い想いを見せてくれ、普段とのギャップもあって不覚にもカッコイイと感じてしまいました。 {/netabare}
『本音』と『建前』と言うテーマには非常に良いと思っていた分、もう少しこのテーマを貫いてほしいと言う思いはありましたし、月子の『本音』を取り戻す件もほったらかしになり、その点では少し残念ではありました。
テーマが中盤からぶれてしまった点においてはマイナスなのですが、そのそれに立ち代っての展開も良く出来ていて、伏線をほったらかしにしないで話をちゃんと締めてくれたので、自分としてはそこそこに物語を評価しています。
可愛い二人のヒロインに癒されつつ、物語も良く出来ているので未視聴の方は一度是非とも視聴してみてください。